第426話 松尾家の秘密 ~不審物~
「……」
なんやかんやといろいろ起こって?でもとりあえず落ち着いて俺は1人で家へと帰ってきたところ。
帰ってきたところなのだが――不審すぎる物がじいちゃんばあちゃんの家の玄関のところにある。
玄関の入り口横に置かれたキャリーケース。特に関係ないと思うが。いろは濃い目の赤色。
大きさは小さい分類になると思うものだと思うが。何故にそんなものがぽつんと置かれているのか……。
ちなみに家へと帰ってきた俺はまだ家の敷地の前?で足を止めてキャリーケースとにらめっこをしている。
そういえばだが。松尾家の敷地内はアスファルトで固めてあるとか。コンクリートで固めてないので土だ。
ちなみにアスファルトとコンクリートの違いってなんだ?と思ったが。余計なことはちょっとおいて起きて――ちなみに個人的には見た目が違うし。入っている者が違うのだろうとか思っている。って、余計な話はおいておき。
固めてない松尾家の入り口付近は足跡が残ることがあるのだが。今はなんかいろいろ足跡が――あっ、でもそれは少し前に結崎、長宮さんばあちゃんが帰ってきているからで、足跡は不思議じゃないか。ちょっと多い気がするが。まあ昨日からみんないたし。畑の方へも足跡があるが――それはばあちゃんだろうから、足跡は特に気にすることはないか。
でもだ。
キャリーケースがじいちゃんばあちゃんの家の玄関横に置かれているこれは――謎すぎるというか。普通は警察か?
もしかして爆発物とかある?ってか、そんなことはないだろうが――でも不審なものは近づかない方がいいだろう。
マジで爆発したらシャレにならないし。
そもそもなんでこんなところに、誰か来たなら基本鉄道で来るしかないから。あとで運転手の人に聞けばわかるだろうが。
いや、待てよ。以前山超えてきたお方が居たような……居たよな。つまりその人物が再度――ってそれはないか。あの人ならもっとバレないようにしているだろう。
これではあからさま。またはこれがカメラ。隠しカメラ?の可能性がなくもないが。今現在離れたところから見ているが。特に細工がしてあるようには外からは見えない。穴が開いているとかそういうのも――なさそうだ。ぱっと見は普通に日常的?というのだろうか。旅行とかに使っていそう。キャスターのところ。キャリーケースの底面に傷があるくらいだ。
何か企んでいる人なら人目に付かないようにやって来るよな。あとこのように置いておく可能性も低いはずだ。
でもどう見てもあからさまにこの荷物は――謎なもの。こんなものを玄関横に置く理由――やはり爆発物か?近寄るなよお前。爆発させるぞ。とかそんなオーラがなくもない気がするが――何かのトラップ?の確率は高い気がする。
「さてどうしたものか」
先ほど家に到着してからすこししゃがんでみたりしただけでキャリーケースには近づいていない俺。
ちなみにキャリーケースがあるのはじいちゃんばあちゃんの家の方。今のところ必ずそちらに行く必要はない。俺は俺の部屋がすぐそこにある。そちらには特に不審なものはない。って、これで俺が使っている方のドアを普通に開けて爆発とか嫌だな。なんかめっちゃ誰かの思うがまま動いたというか。って、日常でそんなことはそうは起こらないだろうが。でも実際に今数メートル先にはキャリーケースがある。そりゃ近寄れば何か書いてあるかもしれないが。なんか近寄りたくない。
あっ、そうそう一応じいちゃんばあちゃんの家の鍵は持っているので入ることは可能だ。でも――今は別に行かなくていいから、行くとしたら――食料を探しに行くくらいだから。
「よし。触らぬなんちゃらってことで――」
特に声に出す必要はなかったが。なんとなく俺は呟きつつ。キャリーケースは一時放置からの自分の部屋へと歩き出そうとした。
その時だった。
ガサガサ――。
急に家の周り。多分トイレ風呂がある方だろう。そちらから足音が聞こえてきた。いやいや誰かいたのかよ。または――野生動物か?とにかく身構える。いや、マジで身構える俺。今日に限ってはこの家に誰も居ないのが確定している。さすがにじいちゃんが急に回復して帰ってきたはないだろうし。ばあちゃんもホテルでホテル生活を今頃なんやかんやと言いつつ満喫している可能性が高く。長宮さんも電車の都合で追い越せるはずがない。それは先ほど別れた結崎にもそれは当てはまる。
なら誰がいるというのか?
確率が高そうなのは――泥棒。松尾家が留守ということがバレたか。
または野生動物しかししっかりと足音が聞こえるため。熊とかだったらどうする。その場合はとっとと自分の部屋に入って鍵を閉めて助けを呼ぶのがベストか。いや、その場合こちらに向かってくる可能性の高い結崎と長宮さんにも連絡を――って、どうする俺。と、思った時だった。
「あっ!やっと後輩くん帰ってきた!もう待ちくたびれて勝手にトイレ借りちゃったよ」
「――」
元気な声とともに――またまた面倒なお方の姿が。いや、静かな時間って続かないね。
って、なんでいるんだよ。
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