第416話 松尾家の秘密 ~病室~

 じいちゃんは骨が折れていた。

 そして何やら手術と大事に。

 からのなんかばあちゃんがノリノリ?でホテル暮らしを少しの間しようとしている。

 ちなみにばあちゃんにホテル生活の案を出したのは長宮さん。

 ……これどういう状況なのか?


 そういえば俺対して発言していないような――こういう時は一応一緒に住んでいる俺がメインというのか。中心で話していてもいい気がするが――そうはならなかったという。

 まあばあちゃんと長宮さんが何故か意気投合した結果というか。


 とりあえずだ。

 俺は、ばあちゃんと結崎、長宮さんの3人と別れたあとはじいちゃんのいる病棟を目指していた。

 あと、結崎にばあちゃんと長宮さんのことをお願いしたが――。

 果たしてあの2人を結崎が止めれるのかわからないので――何かおかしなことに話が進まないことを祈るだけしかできない。

 

 と、とにかく。3人と別れた俺は病院内を彷徨う――彷徨っている。


「整形外科の病棟どこだ?」


 案内板を見て――階数確認。からの該当の階数に付いてからも、フロア案内を見るとA、B、C病棟と別れていたため彷徨うことに――って、看護師さんなどに聞いた方が早いよな。


 それから俺は彷徨う前にちゃんとナースステーションでじいちゃんの部屋の確認をすると――。


「また立派で」


 教えてもらった病室へとやってくると、個室で、ちょっと窓が小さめ――だが。そのほか。洗面所とかトイレが室内にある部屋にじいちゃんはいた。ちなみに小さなソファーと机も付いていた。


「おお、守か。入れ入れ」


 じいちゃんの部屋はドアが開きっぱなしだったので、俺が部屋の前でつぶやいて室内を見ていると。ベッドに横になっていたじいちゃんが片手をあげながら俺を呼んだ。

 声を聞く限りは単に横になって休んでいる。くつろいでいるように見えるが――腰のあたり。お腹周りは何か巻かれている気がする。というか。あと、すでにじいちゃん着替えが完了していた。

 どうやら俺たちが診察室近くの面談室?でいろいろ話している間にじいちゃんの身の回りのことは看護師さんがしてくれた?ようだ。


「そしてじいちゃんはなぜか元気そう。って、本当に折れてる?」

「折れとるみたいだな。動きにくくてありゃしない」

「まあそれだと今は動かないようにか」

「そういえば守。ばあさんはどうした?」

「なんか家から通うのが大変だからって、近くのホテルで生活するとかで荷物取りに?かなとりあえず1回準備があるからって戻ってる」

「そんな毎日来るようなところじゃなかろうに」


 確かにじいちゃんのいうことも正しいかもしれない。でも一応ばあちゃんもじいちゃんの心配をしていて――もし何かあった時にすぐに動けるようにと言うことで……いや、待てよ。先ほどの様子からはそんな雰囲気あったか?


「――」

「守?どうした」

「いや、なんでも」


 俺が少し考えていると、じいちゃんが不思議そうに声をかけてきたが。俺はとりあえず少し前のことは忘れることにした。


「とりあえずじいちゃん。なんか書類あるんだよね?」

「あー、そうそう、机の上にあるとか。お姉ちゃんが言ってたな」

「お姉ちゃん――あー、看護師さん」

「そうじゃそうじゃ。そこにある」


 じいちゃんの話を聞きつつ俺は室内の机の上を確認すると――同意書などなどの紙がまとめられていた。

 どうやらじいちゃんが話を聞いて?というか受け取った?ということになっているのだろう。パラパラ見てみると何か所かサインと印鑑を押すところが見えた。

 

「その中にいろいろ貸してもらうための書類もあるみたいでな。早めに書いて出してくれだと」

「了解。って、印鑑はないから――ばあちゃんに連絡。いや今は結崎の方が早く反応してくれるか」


 俺はそんなこと呟きつつ。スマホを――って、病室内は……大丈夫だそうだ。書類を見つつ結崎にメッセージを送った。ばあちゃんに印鑑必要。と伝えてほしいと。

 そしてメッセージを送ったあと俺は再度書類を確認。

 書き方に困るような書類は――なかったので、後で俺またはばあちゃんが書けば問題ないだろう。

 その後書類はとりあえずまとめて俺が持っておくことに。


「あー守。テレビ見れるようにしてくれんか」


 するとじいちゃんがテレビを指さしつつ声をかけてきた。


「あー、カードだっけ?」

「そうじゃそうじゃ」

「了解。ちょっと探してくる」


 それから俺は病室を出て彷徨う――ことはなく。すぐにナースステーション近くにあったテレビカード購入の機械を見つけて、じいちゃんのところに戻った。

 そしてテレビの乗っていた引き出しに中に超ロング。ケーブル。線?の長いイヤフォンを見つけて少し驚くことになったのだった。って、寝ながら。ベッドから動かずにテレビを見る。周りの迷惑にならないように見るためにはその長さが必要か。などとすぐに理解したが。そういえば個室のじいちゃんイヤフォンは――だったが。とりあえずはイヤフォンも準備しておいた。


 そのあと俺はスマホを確認――が。


 なぜかいまだに結崎がメッセージを見ていなかった。

 そのことから何か嫌な予感――などと俺は思っていたのだった。

 ちなみにじいちゃんは特に何も感じていなかったみたいで、テレビの操作確認をしていたのだった。


 今のところじいちゃんの病室は平和だ。

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