第395話 もめごと?7
「ちょっと、七和先輩まだ話し終わって――」
俺は逃走をした七和先輩を捕まえるために追いかけようとドアへ――すると――。
「後輩く――ん」
「ぐへっ」
ドア開ける。すぐに石見先輩が飛んでくる。いやいや七和先輩と打ち合わせしたか?というレベル。タイミングで石見先輩が戻ってきた。
ちなみにちゃんと今度は着替えている。って、何事?ってか、先ほどは――結崎に怒られていなかったか?
とにかく石見先輩が俺に抱き着いている。なんで?
「後輩くん。後輩くんゆえちゃんはダメだよ。怖い怖い。穴という穴に突っ込まれる」
「いや、意味わからん事言ってないで――って離れてください。こっちは七和先輩追いかけたいので」
「今さっきサングラスちゃんに後輩くん捕まえてって言われたから」
「グルじゃん!」
「ってか、聞いてよー。ゆえちゃんガチギレ。マジ切れ」
「――ちょ、離し――無理か」
石見先輩が離れる雰囲気がないので俺は七和先輩を追いかけることをあきらめた。
「ちょっと写真撮っただけであんなに起こる?嘘泣きバレないように必死に泣いたよ」
「嘘泣き言ってるよ」
「とにかく」
「――いいのか」
「ちょっと着替えているゆえちゃんや―後輩ちゃん。お風呂中の2人撮っただけなのに」
すると勝手にいろいろ話す石見先輩――って、あっ、あー、俺知らないぞ?石見先輩が話していると、ちょうど新たな人影が――。
「別に減るもんじゃないじゃん。それに後輩くん喜ぶでしょ?普段見れないでしょ?高く買うでしょ?」
しかし背中側になる石見先輩は全く気が付かず話し続ける――あー、またお怒りが……。
「――石見先輩」
「何?後輩くん。あっ、買いたかった?でもね。ゆえちゃんに粉々にされちゃって――サングラスちゃんになんて報告――」
「――いろは先輩。ほんと何撮ってるんですか。ってさきっきと話が違うんですけど!」
「――ぎゃあああ、なんでゆえちゃん居るの!?」
石見先輩がいろいろ俺にばらしていると結崎も着替えて戻ってきた。
ちなみになんでいるの?に対して答えを言うと、まああなた方泊まる気満々ですからね。そりゃ同じ敷地に居ますよ。
「松尾君に抱き着いているのも――だけど、とにかく松尾君いろは先輩離さないで」
「あっはい」
「ちょ、後輩くんダメー、私のー私の初めてがゆえちゃんに――」
ちょ、めっちゃ石見先輩がうるさい――って、、結崎に言われたのでね。俺はちゃんと石見先輩を捕まえておくと――結崎が石見先輩の頭をしっかり掴んだ。
「ごめんなさいごめんなさい。うぅぅ」
「嘘泣きって知ってますから」
「後輩くーんバレた」
「いや、知らんっす」
それから石見先輩は結崎に正座させられまして。ってか、良く怒られるな。
まああれだ。少しなんやかんやあって。
「後輩くん。ゆえちゃんに襲われたー」
「いやいや、サラッと嘘を言わない」
なぜか俺に石見先輩が戻ってきた――って、石見先輩が俺にくっついているため。結崎がすごく見てきている。いや、穴が開くくらい見つつ――片付けをして――あっ、終わったみたいで、迫ってきた。あれ?俺大丈夫かな?
「いやー、松尾君。再度お風呂ありが――おっとととっ」
「っと」
「きゃっ」
すると、部屋のドアが急に開きまして。って、俺は今ドアのところに座っていたので、部屋へと戻ってきた長宮さんが気が付くの遅れて――って、ドアの真ん前に居るとは思わないか。すみません。今更ですが。邪魔なところに居ました。
とにかく、後ろから長宮さんが今度は降ってきましたとさ。
長宮さんにのしかかりを食らったような俺と石見先輩。風呂上がりだからか長宮さんの体温が高い――って、何をやっているのか。いや、これはドアの前に居た俺が悪いが。
「――」
「松尾君。ゆえがめっちゃ睨んでくるんだけど」
「いや、少し前から――」
「ならこのままでOK?」
「ダメ」
「あっ、ゆえがもやもやしてる」
「長宮さん今は刺激しない方が――」
「うん?」
「松尾君!浮気禁止!」
「――えー」
まさかの俺が怒られました。
「ゆえ元気」
「ゆえちゃん独り占めはダメだよ」
なんか俺の周りに女の子多め――って、さすがにこの状況は続けると――なので、俺が移動をしようとしたが。
「――ちょ、なんで2人とも離れないかな」
「「いやゆえ(ゆえちゃん)の反応が面白い」」
「――」
「もう!離れる。松尾君もデレデレしない」
「いや、してな――」
「離れる」
はい。結崎の沸点が少し今は低いみたい――って、とにかくずっとバタバタの俺の部屋でしたと――って、この後、また新聞部。七和先輩が今の状況の隠し撮りをしていたのだが――もう触れなくていいよな?いつもの新聞部だし。
ということで、いろいろ起こっていたが。そのあとは――まあバタバタして就寝となったのだが――。
◆
「私だけ――なんで」
「仕組まれたね」
「もう……」
それからしばらく後のこと、俺の部屋には結崎だけが居ましたとさ。
確か少し前の話ではみんなじいちゃんばあちゃんの方で寝る予定だったんだがね。結崎だけ俺の部屋へと先ほど押し込まれたのだった。
ちなみにじいちゃんばあちゃんの家の鍵は閉められたそうな――仕組まれたな。間違いない。って、結崎も困りつつも――。
「――でへへ」
「……」
嬉しそうで何より?って、いや前にもあった気がするが。一緒なのか?これ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます