第62話 終業式それは始まり6


 いろいろ俺が3人から言われたというか。いろいろ言われたではないな。俺が返事を間違って、ということから5分後。


 俺は駅近くの自動販売機で冷たい飲み物のを3本購入して。結崎、長宮さん、蓮花寺さんに渡した。


「あー、生き返る」

「美味しい……」

「松尾ー。私の分もありがとねー」


 なんか口止め料?これ以上騒がないでください?やらでなんか俺が飲み物を奢ることになりましたとさ。

 ちなみにこの提案をしたのは長宮さんだ。


「松尾君。ばらされたくなかったらー。とりあえず飲み物奢ってーガチで死ぬ」


 から始まりまして、俺は大人しく従いました。というやつだね。


 そして現在は改札近くで3人が水分補給中。すると踏切が鳴り出した。


「あっやば。電車来た」

「だね。じゃ松尾にゆえー。私たち行くからー。また」

「松尾君ー。ゆえにいじめられないようにねー。あっ面白い事あったらすぐ教えてねー」

「な、奈都ー!」

「にひひー」


 結局最後までにぎやかな長宮さんだった。それから、長宮さん蓮花寺さんは小走りでホームへと向かっていった。途中蓮花寺さんの「よくこんな暑いのにあんたら走ってたよね」とか言う声が聞こえてきたが。マジで。ホントなんで追いかけっこなんてしていたんでしょうね。あの2人は……と俺も思いつつ。隣に居る走っていた方に話しかけた。


「ホントこんな暑いのに結崎よく走ってたね」

「あはは……ホント。汗だくで恥ずかしいんだけど……はぁ。って松尾君なるべく近寄らないで。汗臭いと。思うから……」

「いや気にしないので。って、電車待ってるだけで汗出てくるからお互い様かと。ってあと大丈夫。結崎の方は見てないから」


 結崎とそんなやりとりをして、俺達はまだ電車は来ないがホームへと移動した。そしてちょうどその時に大学前方面の電車が発車していった。


 もしかしたらどこかの窓から2人がこちらに気が付いていたかもしれないが。

 さすがにまだそこそこの人が大学前方面の電車には乗っていたので俺は見つけられなかった。


 なお田園方面の電車はまだ来ない。今さっきこの駅を出て行った電車が折り返してこないとだからな。なので俺と結崎はとりあえず駅のベンチに座った。


 他の学生が帰った後なので先ほどの大学前方面の電車もだったが。

 いやまあそこそこ乗ってはいたが、あれなら空いている方だったんでね。つまり大学前方面が空いていたということは。田園前方面は2人だけ。俺と結崎しか今ホームには居なかった。


 学生が居ないと駅はこんな感じですよ。ホント大丈夫かなこの鉄道。とか俺は思っていた。


 っか、ちょっと俺は先ほどから気になっていることがあった。


「……はぁ……はぁ……」


 結崎—―息切れしているのは先ほどならわかったが。ちょっと長すぎるというか。飲み物飲みつつも、まだ息切れ?しているのは、大丈夫か?と俺はちょっと隣に座っているお方を気にしているのだった。

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