第2話

 文芸部の顧問は若い女性の先生で、特に口出ししてくるタイプでもなかったので、僕らは部室で好きなことができた。

 僕は三年間この部室でいろいろな小説を読み、自分で小説を書いてきた。小説を書くというのはなんだか不思議なことで、自分には到底縁のないことだと思っていた。

 ふと玲奈のことを見ると、彼女は背伸びをしていた。白いシャツに覆われた体のラインがくっきり見える。

 彼女の体は細く引き締まっていて、平均程度の胸が突き出していた。

「ちょっと休憩する?」

「そうね」

 僕らは部室のソファに並んで座った。二人で並んで座るというのもどこか奇妙なものだった。

 そういえば僕らはこの三年間の中でこれほど密着したことがあっただろうか。


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