第2話「ウチ冒険者になる!」

危険区域から命からがら脱出したこがねは助けてもらった少年ソルに感謝をし自己紹介を済ませた後この異世界ガーランドの話を聞くがどうして自身がここにいるのかわからず先ほどソルが口にしていた異世界跳躍者ワールドトラベラーに関係していると踏み聞いてみると。



「こがねさんのような服装をした方はこの辺りの冒険者でもそうはいませんし何よりこの地に関しての知識がないのがそうじゃないかなと思いまして。

あ、異世界跳躍者ワールドトラベラーって言うのはこのガーランドの世界とはからやってきた人を指す言葉で時々ですがこがねさんのようなトラベラーがこの地へやってくるんですよ。」

「と、いうことは違う世界に迷い込んじゃったということか。

うんウチは信じるはウソとかつかなさそうだし!

それにこういうシチュは漫画とか映画くらいでしかないし前向きにいかないともったいないじゃんねオケまる。そして~~~アゲぽよ!」

こがねは意外と早く自分の置かれている状況を理解するがソルはこがねの言葉に圧倒され愛想笑いしかできずであった。

それからソルの提案でまずはガライの町に向かうことにしたのだが...



「うっわマジで凹みそ.....カバン投げたから化粧とかこれからどうすんのよウチ。」

「化粧品ですか?それならガライの町に沢山ありますが...」

化粧品は女の命と言ってソルの手を握りガライの町へと二人は向かい。

即座に化粧品屋を訪ねると問題が起きた。


「ウチ、カバン紛失でお金持ってないじゃん!!ねぇソルきゅんコレどれくらいの値段?ウチこの文字読めないんだけど。」

「これはガーランド語で語学なら教会の神父様から頂けるので安心してください。

こちらの商品は4800ガラドですね。僕のお金よかったら...」

血走った目を戻しこがねは確実に欲しいお金を自分よりも年下の少年から受け取るわけにはいかずまずは教会でガーランド語を受け取りどうするべきかソルに尋ねた。



「ソルきゅん!!このガーランドで一番お給料の出るお仕事は何!?ウチなんでもするから!!」

「えっと僕のような駆け出しだとそこまでの稼ぎですがやっぱり冒険者になるのが近道ですが・・・危険ですし魔物との戦いもあったりするので。」

こがねの必死な態度にソルは止めることができず危険だが見返りのある冒険者になることに決まりギルド協会に駆け込み受付嬢に意気揚々と申し出た。



「それでは手に冒険者の印である刻印を開始するので手をこの機械の上に置いてリラックスしてね。」

「とっととやっちゃってください!ウチこういう痛そうな感じあんまり好きじゃなかったり...」

「大丈夫ですよ、この刻印機は痛みが出ませんから。

それにこの刻印はその人の個性や強さが出るので冒険者ランクが決まったりもしますよ。僕はまだ刻印が未熟なので駆け出しですが。」

アハハと苦笑いするソルに見守られながら刻印機は起動し青の光を放出しこがねの手に刻印が始まった数秒後。

刻印機は急に青の光ではなく赤の光を放出し刻印が完了した。


「これはなんというか非常にレアケースの赤の刻印になるなんて。

あなたの潜在意識に秘められた力や才能が要因していると思われるのだけれど....

これは冒険者から1つ上の中級冒険者スタートができるけど振り分けはどうする?」

受付嬢の問いにこがねは迷うことなく初めからやるとキッパリと言い切った。

それから冒険者カードを受け取り冒険者になったこがねはこれからどうすればいいのかとソルに問うがソルはその前にどうして中級冒険者の位を捨てたのかと疑問を聞かれ...



「ん~そりゃ1人でただお金のためだけに生きるのなら中級者?はいいと思うけどさ?ウチはソルきゅんと一緒に冒険してさ自分で上を目指さないとインチキみたいじゃん?ただそれだけオケまる?」

「ふふふ、こがねさんは本当にすごいお方ですね僕には到底まねのできない行いですよ全く。わかりました本日からよろしくお願いしますこがねさん。あと、おけまるです!」

背丈が違う二人は見ている世界や価値観は違うが全てがそうではなく今こうして手と手を結ぶこの瞬間は二人にとっての大切なものになった。

そしてこがねは急に照れに襲われソルにこれからどうするのかとパッと手を離すのであった。

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