クエぽよッ!~異世界マジ卍録~

天乃宇宙(アマノソラ)

第1話 今日の星占い

脳裏に焼き付いた朝の映像がフラッシュバックされる。

「続いては天気予報!・・・・本日の天気は晴れ所により曇りになるでしょう。」


想像もできないような出来事というのは急にやってくるものである。

予測のつかない日常を自分たちは時々欲している。

それはに限るという条件のみを設定した場合だが・・・

だが良くも悪くも神のおふざけなのかどうなのか犬がニャーと鳴きネコがワンと鳴くようなレベルの些細な出来事ではなく今ウチはに追いかけられてて限りなくマジヤバな状況です。


「Grrrrrrrrrr」

「そもそもはどこでガチでヤバぽよなんですけどぉぉ!?」


知らない場所で神崎かんざきこがね17歳は妙な生物に追い詰められこの世の終わりとばかりに叫んでいた。


どうして彼女がこのような数奇な運命を辿ったのか説明しよう。


このよくわからない状況になる前のこと、こがねは一人で下校中朝の占いを思い出したことが事の発端ほったんである。


「・・・・さぁ今日のラッキー星占い!運勢最強1位は5月生まれおうし座のあなた!いつもとは違うとてもいい日になる予感!ラッキースポットは裏路地!それでは次のコーナー・・・プチッ」

このいつも見ているテレビの占いはそこそこ当たると評判であり信じた結果こがねは普段つかわない裏路地に足を運ぶ。

その裏路地は数分で大通りにでる道のはずなのだが何故か異様に道は長く気が付くと大きなのれんがかかっていた。


「ナニコレ?新しいお店?アゲぽよ~雰囲気はあるけど・・・ん?」

目の前に現れた大きなのれんは緩やかに揺れ不思議な魅力があった。

だが、こがねはその魅力と違ってそこから吹き込む風の匂いに導かれるようにしてのれんをくぐりさらに奥へ奥へと歩いていくと気が付けば知らない世界へ迷い込んでいた。


「あれ?こんなとこウチの住んでるとこにあったっけ?それに見慣れない生き物がいるんだけどマジ卍。」

「Grrrrrrrrrr!!!」

この流れからどう繋がったか理解できただろう。

朝の占いを信じた結果・・・見知らぬ場所に来るや変な生物に追い詰められるわの非日常。

占いは確かにがこれはこがねが望んだ結果ではないことは言うまでもない。

そしてこの説明はコガネのスマホの私がお送りしました~


「こんな危機的状況でさっと終わろうとかすんなし!それと話は後々聞くけどこの状況どうにかなんない?」

「Grrrrrrrrrrrr!!!」

スマホを掴み話しかけるが応答せずやむ無しと背負っていたカバンを妙な生物にたたきつけるが効果はなく本当に状況は悪くなる一方であったのだが・・・・



「すみません!目を閉じてください!」

「え!?う、うん閉じッ!!」

こがねは少年の声の言う通りに目を閉じるとその場に爆発と閃光が走り。

少年はこがねの手を掴むと走りなんとか建物の外に出ることができた。



「はぁはぁ・・・マジありがと・・・死ぬかと思ったぁ。」

「本当ですよ!よりにもよって危険な区域にそんな・・・軽・・装備だなんて・・・

あなたはもしかして異世界跳躍者ワールドトラベラーですか?」


この出会いは誰もが想像もしていなかった大きな出来事のきっかけになるとは今はまだ誰も気づいてすらいないが確実に運命という大きな歯車は動き出したのである。

良くも悪くも運命的な出会いと始まりの日。

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