第23話
青年の話では「亜爻--あぎょう--」家は先祖代々占いや除霊、払魔師、霊媒師と様々な「不思議」に関わって来た家系らしく、その当主は現在二十三代目との事。
最初は卜いで呪いを避けさせたり、指南する位だったのが、徐々に手を広げて現在に至るらしい。
親族は皆、自分の得意分野で生計を立てて居る為、自由気儘に生活し、其れこそ仏壇に上げる御経や信仰すら違う事もあるらしい。
親族の集まりは、ただ「亜爻」家であるかどうか。
其れだけで、中には外国人も居るとの事だ。
「知る人ぞ知るってとこだよね」
知らない人は全く知らないって所ですね。理解しました。
「悪霊界隈には僕の家の名前はもっと広まってるかと思っていたけれどね」
悪霊界ってそんなフレンドリーな組織なんですか?
捲ると「夜露死苦」とか書いて有るんですか?
暴走気味な方々が多いのは、認めますが。
「基本、本名は晒さないのが此の世界の習わしでね。だから、弟子入りと同時に師匠に源氏名を貰うんだよ。本名は戸籍とかでしか使わない。そうする事で、こう、本体の前にバリアを一枚作った様な感じ? 何か悪い事に使われ様としても本体までダメージが来ない様にするわけ」
ああ、何となく解ります。都合が悪くなったら変えて別の名前でやって行こう的な。京都では忍で神戸では渚で横浜ではひろみとかですね。ええ、解ります。
「で、さっきの眼鏡が兄さん。二十三代目当主。亜爻二三--あぎょうにさん--。僕はオマケ。亜爻二三--あぎょうじぞう--」
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