【罪の告白】
私は、ある人物を殺しました。
それも、今日が初めてではありません。
ある時は恋路に邪魔なモブのような女。ある時は敵対する組織の男。ある時は世界平和のため。ある時は進行上の都合で。時には主人公になるべく生まれた人物も殺しました。
その前準備として、いろいろな書物をあさりました。
惨たらしい拷問が書かれたインターネットサイトや、モンスターに挑むファンタジーもの。胸が熱くなる王道主人公もの。頭が混乱するようなミステリーものまで。
何百とはいかないでしょうが……残念なことに、私はすでに、誰かを殺さないと満足できなくなってしまいました。
それはおそらく、私のひねくれた性格に根ざしたものなのでしょう。
私は手を止め、お気に入りの小説をぱらぱらとめくり、展開を頭の中で組んでいきます。
もうお分かりですね? 私が殺したのがどういう人物なのか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます