2021年06月01日 【ホラー】来世/死神/最初の物語(597字を/0分で)
誰もが汗ばむ青空の下、アルファの部屋に死神がやってきた。フードを深く被り、下にはお面が見えている。ちょうど前日のお祭りで飾られていたのと同じ、ヒーローのマスクだ。下までスナップボタンで留めているので傍目には暑そうな服を着ている人でしかない。
「俺が死ぬ理由なんて思い当たりすぎるからなあ」
アルファの部屋にはクーラーがなく、暑さを扇風機に頼り切っている。熱中症が多いにありうる。風を一箇所に当て続ければその部分だけの血管が縮み血圧の異常を起こす。貧乏な日雇いで栄養バランスが偏っていて、無茶振りによる労災もありうる。
「溺死だよ。気の毒にね」
死神は低い声で淡々と伝えた。詳しい内容は伏せて、アルファでは逃れる方法がないと明かす。手には何も持たず、その時まで話し相手として寂しいアルファに寄り添ってくれる。
「どうもご丁寧に。その瞬間まで来なくてもよかったのにな」
「そうはいかん。苦しむばかりでは不味くなるのでな」
「俺は食われちまうんかい。来世はいらないから、ちょうどいい」
―― お詫び ――
今日は寝不足と他の作業が重なり、疲れちゃいました。
この後のアルファは初めて自分で選んだ本の内容を交えて思い出語りをするシーンがあるのですが、
そこまで膨らませる体力が私にありませんでした。
ゴメンヨ。
どうかこんな日もある不確実さを楽しんでね。
明日は我が身っていうからね。
生きてる間に健康を維持して。みんなもだよ。
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