自主企画『【短編限定】より良い作品を書くための意見交流会2』にご参加いただきありがとうございます。主催の森山満穂と申します。作品を拝読致しましたので、感想を書かせていただきますね。

文章が詩的で美しいですね。一つひとつの表現が新緑のように瑞々しくきらきらと輝いていて、うっとりするほど素敵でした。短い文字数でこんな綺麗で豊かな表現が書けるのはすごいなぁと感嘆しました。切なく淡々としていながらも温かな想いが込められている雰囲気が文章に満ちていて、読後感がとても良かったです。

そして、とても細かい点になってしまうのですが、ひとつだけ気になるのが「じゃきんじゃきんと金属が劈く。」という文章です。調べてみたのですが、「劈く」という言葉は〔手や爪で裂く、または激しい勢いで突き破る〕という意味なので、穏やかに鋏で髪を切っているこの場面ではちょっと合わないんじゃないかなと思いました。他の言葉に言い換えるか、例えばですが「金属音が劈く」などとしてみると良いかもしれません。
とはいえ、詩的な作品なので雰囲気を大切になされていると思います。些末なことなので、気にならないというのであればそのままでも大丈夫かと思います。

長々と失礼しました。あくまでも個人的な意見ですので、参考程度に読み流していただければと思います。若槻さんの今後の執筆活動がより豊かなものになるよう祈っております。重ねてにはなりますが、企画に参加していただきありがとうございました。