第18話 団員たち
調査団の"アジト"に着いた俺たちは、メンバーのことについて教えてもらった。
まず、奥でパソコンを眺めていた男性は
そして、畳で正座をしながらゲームをしている2人組。眼鏡をかけている赤髪の少女は
また、真ん中のソファの端でぐったりと寝ているのは
そして、同じくソファで座ってスマホをいじっていたのは名護優花。ボーッと天井を見つめていたのは町田宗介。また、部屋の隅で立ち話をしていたのは神楽坂美玖と田中花子。……この4人は会ったことがある。内澤が白樺公園に集めた、シルバーバーチのメンバーだ。つまるところ二重所属していたということか?
「あのすいません、俺たちが会ったことある人が4人ほど……」
「……ああ、だろうね」
「……え?」
「そんで私は、まあ副団長的なアレだ。この調査団って組織は私と樋口がループ開始初期に作ったんだ。まあ、調査って言っても……私たちが生活していく中でこの現象の謎を解き明かすヒントを見つけたら共有するってだけだ。今のところはね。あと、私の名前は
「……内澤?」
それを言った後、言葉通り七菜香さんはその場から去って調査団のメンバーに俺たちのことを紹介しに行った。内澤七菜香……内澤丸九と名字が一致しているのは単なる偶然か? "内澤"という名字も別に珍しいわけでもないが……。
「なあ、内澤って名字……」
相田が言った。
「ああ、俺もそう思う」
思ってることはおそらく同じだ。ただの勘だが……。
疑い深くなることは大切だと、ポケットの中の銃が教えてくれる。だが、本人にそれを聞くのは何だか危ない気がする。よって、七菜香さん以外の調査団メンバーで、一番信頼できる人に聞きに行く必要がある。名字の件以外にも、知りたいことが多いからな。
「……名護さんに聞きに行こう」
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