第2話 星川神社

ふぅ~ふぅ~

坂道を登って登って、

やっと着きました、星川神社


石畳の参道の奥に神の社が佇んでいます


『いつ来ても清々しい神社だよね~』


なぜかホッとして、気持ちいいです


社の手前まで行って、

お賽銭を入れてかしわ手


パンパン


「きよめたまえはらいたまえ~

アメツチイヤサカ~

アメツチイヤサカ~」


黙祷▪▪▪


☆天地とともに☆

☆天地とひとつ☆

☆天地とひとつに☆


(えっ?、なに?

天地とひとつになる?

どうして天地とひとつになれるって

いま思ったのかしら


▪▪▪


まっ、いいか~、社務所に行かなきゃ)


社務所に入って、ごめんくださいの

『ご』と云おうとすると


「いらっしゃい(^_^)」


『えっ』


「待ってたのよ」


『そーなんですか?


わたしをですか?


▪▪▪▪▪


やややはり、

霊感がそうさせるのでしょうか?

(^_^;)』


「えっ?、霊感?ふふふっ

ちがうわよ、今朝、朝もはよから

チューチュー

チューチュー


チュー太郎が

「チビッ子がくる、

チビッ子がくる

って騒ぐから待ってたのよ

ほんとに小さいわね


『えっ?』


(むっか~、そりゃ小さいけど

初対面の人に向かって

(。・`з・)ノ)


「それで何のよう?

わるいけど最近調子わるくて

霊感は使えないのよ


デリケートっていうか

モチベーションを保てないと

はたらかないのよね


チュー太郎とは、ネズミの

ことね(笑)」


『ネ、ネズミですか?


▪▪▪


突然伺って申し訳ございません

実は宮司さまのお噂を

聞きしまして


毎晩悩ませられている

夢についてなにか

ご教示していただればと思い


伺った次第です

その夢の内容はかくかくしかじかで

▪▪▪



「へぇ~、不思議なこともあるものね

毎晩夢の中で占っているって


ちょっとこわいかも(笑)


なんでそうなるの?」


『そそんな~、

それを教えてもらいたくて

来たんですが~(^_^;)』


「そういうケースって、

人ひとりの霊感で分かる範囲を越えて

いる気がするのよね


神の働きは人間に見えないっていうじゃない


大神の働きは神に見えないんだって


すこし先の展開なら見通せるんだけど


神働きは別ものなのよ

見通すのではなく、解かなきゃ

いけない課題って感じかな


『そーなんですか(´・ω・`)


どうしよう▪▪▪』


「この神社はよく来るの?」


『はい、たまに』


「お詣りして、

何か感じたりすることはある?」


『はい、とても清々しい気持ちになります』


「他には?」


「それだけです

でも、それだけで十分幸せな

気持ちになるんです」


「へぇ~、素直だね~」


『あっ、でも、今日はなぜか理由は

分かりませんが


天地とひとつになれると

急に思ってしまいました

こんなことははじめてです


「天地にひとつね~」

(なんていう暗合、

しかし、一子相伝といわれる

陰陽の技を教えていいものかしら


でも、この謎を解かないと

この子ももたないたろうし


よし、易を立てて、

天地の、アメツチのメッセージを

受け取ろう)


ちょうどその時

いつもお詣りしている、ご近所の美しい女性が

方位がちょうど東北にあたる山門から入って来て

ニコリと挨拶して

通り過ぎていった


(美しい女性が、火(離)

東北(艮)からやって来たので、山(艮)

時刻を六払いして、上爻変


火山旅上爻変

精神の旅路か、しかも独りで進むしかない


▪▪▪


決めた


)


「お嬢ちゃんはなんていう名前なんだい?」


『楓です、日向楓です』


(日向ね~、これも意味深だな~)


「楓ちゃんね

解決策があるにはあるんだけど

そのためには、あなたを鍛えなくては

ならないのよ


そう、孫悟空の修行ね」


『修行? 孫悟空?、カメ○メ波ですか?(^_^;)』


「ちがうわよ、陰陽の技をひとつ

使えるようにならないとダメなのよ


しかし、おしえて大丈夫かな~」


『ええっ? こわいのは苦手でなので

無理だとおもいますが』


「まあ、いいか、

楓ちゃん、明日の夕方

もう一度ここに来るように


分かった?」


『ははい、わかりました?』


「それじゃ明日ね、動きやすい格好で

きてね、スポーツウェアとかでね」


『わかりました、明日宜しくお願い致します』

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