第6話

「ちょーっと、何見つけちゃってんのよ!

てか、変態!」


気が付けば、マヒロが鬼の形相で俺の背後に立っていた。


「何だよ。探してよ、と言っておきながら、

自分から出てきたじゃねーか」


「だって、あんたが私の勝負下着を物色してたんだから、いてもたってもいられなくなってベッドから起き出して来たのよ!」


「フン...!俺を家庭教師として呼び出しておいて、机の上はファッション雑誌の山だし、

まーるでやる気ねーなお前!」


「な、何よ!ヤル気ならあるんだからね!」


「だから、ベッドで布団被って待ってたんだからね...!」




いやいやいや、もう、マセ過ぎだろ...!


マヒロの服装を見れば、酷く薄着だった。


最早、上はピンク色のキャミソール一枚。


下は水色のショーパン姿という、

出で立ち。


露出度高過ぎだろ...


あ、言い忘れていたけど、

マヒロは中学生のくせに金髪ギャル。


先生達も周りの生徒も、

マヒロがお嬢様育ち、ということもあり、

髪の毛の色のことは最初はとやかく言っていたが、マヒロを注意しても言う事を聞かないので、

今は誰もマヒロの毛色については

放任していた。


「マヒロ、お前な、そのカッコ、やめろ...」


「なーによ!暑いんだから、薄着に

なってんのよ!」


「と、取り敢えず、俺、勉強教えて帰るからな!!と、とにかく机に向かえ!」


「え、その前にベッドに向かお?」


「ええ!?」


俺は赤面した。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る