第5話
「声は聞こえたけどよ、マヒロのやつ部屋の中にいねーじゃねーかよ...
おい、マヒロ...!」
俺は母を大にして叫んでみた。
すると、か細い声で
「ここだよ、ここ、ここ...」と
マヒロの声が聞こえてきた。
続けて、
「探してよ、シンジ....」
とまで。
「ったく、隠れんぼかよ!
おまえ、今、中二だろーがよ!
そんな遊びに興じる年齢かよ!」
俺は悪態をつきつつ、部屋の中を探し回った。
とっとと勉強教えて帰るんだ...!
折角の夏休み、俺は遊びたい...!
俺はクローゼットの中を開け、あり過ぎる服の山を漁った。
「ったく、洋服持ち過ぎだっつーの!!」
ふざけて、タンスの中も開け、
赤面した。
「お、おい、なんだこれ...!
「中学生の癖に、紐パンのコーナーがありやがる...!」
赤白、ピンク、オレンジ...
マヒロは寒色系より暖色系を好む。
ガキの頃から、ピンクや、赤などの派手な色味が大好きな女の子だった。
俺は見なかったことにして、今度は
その下のタンスの引き出しに手をかけた。
引き出すと、
更に更に赤面した。
「おいおい、これって...!」
思わず、右手の人差し指と親指でそのブツを掴み上げ、俺はさっきよりも顔を赤くした。
「ハイレグ下着..だな、おい、」
マセた幼馴染だよな。
まだ中二なのに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます