靴がなければ公民館でスリッパを借りればいいじゃない

靴を履くのが面倒で、裸足で外出していた。だが、それも良くないと思い、区の施設でスリッパを借りて、再び歩き始める。

公園に行った。その施設内で緑のスリッパから赤いサンダルに変える。どちらも区のものなので問題あるまい。


街を歩いていると、赤い派手な頭をした海賊のようなファッションの青年が前を歩いていた。よく見ると頭が二つあり、足も四つあった。シャムの双生児だろうか。まるでワンピースに出てくる海賊のようだ。それを意識してこんな派手なファッションなのだろうか。

私は彼を抜き去り、また区の施設に行き、スリッパを替える。先ほどの男がついてきているのを感じていたが、振り返るのは躊躇われる。


下宿先の家が近いので、そろそろ帰ることにする。その家には玄関がないため、扉の前に靴が置いてあった。

入り口は思ったより狭く、階段の幅も狭い。私は手すりを掴んで引っ張り上げることでどうにか階段を登る。


誰かが電話で話している声が聞こえた。私のことを話してるのだろうかと思う。

自分の部屋の前に来た。扉には黒いペンで大量の落書きがしてあり、「狩俣し」と私の名前と思しきものがあった。殿岡氏が名札の代わりに書いたものだろうか。

部屋に入ろうとすると、先ほど電話していた塩が出てくる。なんでも、今度大介さんという人が来るという。従兄弟の大介さんかなと思い、それを伝えた。

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