ショッピングモール
ショッピングモールのような場所を行き来していた。そこには飲食店が多くあり、店内を突っ切らなくては進めない場所があった。
その場所では二つの店が営業している。
帰り道、再びその場所を通ることになった。
すると、女性店員二人(互いに別の店の店員のようだった)がやって来て、店に立ち寄るように言ってきた。立ち寄る気のない私は無視して通り過ぎようとするが、女性店員たちはなおも食い下がらず追ってくる。
「なんでもサービスしますよ」と女性店員は言うものの、私は魅力を感じられず、「じゃあ、無料にしてくれ」と言ったがスルーされた。さすがに無料はあんまりだったかと思い、「全品半額ならいいですよ」と告げたが、これにも女性店員たちは了承しない。それでいて、勧誘はしつこいものだった。
私は逃げるように狭い通路に入り込んだ。その通路は喫茶店に通じているだけで、通り抜けはできない。道に引っ掛かりつつも、仕方なくその喫茶店に入った。
喫茶店は豪奢なつくりになっており、雰囲気のいいお店だった。テレビの取材も来るそうだ。
しかし、席はほとんど埋まっており、カウンターの丸椅子の席だけがちらほらと空きがあった。仕方なく、ここに座ることにする。
しばらくすると、ほかにも空いている席があるというのに、婆さんが右隣に座ってきた。同じように、左隣にも婆さんが座ってくる。
私は居心地の悪い気分でコーヒーをすすっていた。
すると、婆さんたちが話しかけてくる。年齢を訊かれたので答えると、「それなら私たちと同級生みたいなもんだ」と言われる。
しばらく談笑した。
電車を降りると、近くで火事が起きているようで、消防車がサイレンを鳴らしながら通り過ぎていく。
どこで火事が起きているのだろうか。まさか自分の家ではないよな。
不安になりながらも自宅へ向かう。
時折、火の粉が降りかかってくきた。一体、どこから飛んできているのだろう。
どうやら自分の家が燃えているわけはなさそうだ。
そう思ったものの、気づいたら、例のショッピングモールに戻ってきていた。いつの間にか自分の家を通り過ぎていたのだ。
そこでも火の粉は落ちてきている。
一体、どこが火事なのだろう。
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