第13話#13.VS炎のチート魔術師ofJK

#13.VS炎のチート魔術師ofJK





ナーロウはとある村にやってきた

今度はチートの魔術師、しかもJK、常考でなく女子高生である

被害を受けた村長とナーロウはどうしたもんかと話し合っている


「まーたチート連中が暴れとるのか」


「はい、村の若い男を拉致しては美形は侍らせそれいがいは召使いに」


「それは・・・ひどいうのう」


「更に村の女達はでぃすこなる施設で延々と踊らされる始末」


「え、JKでディスコって・・・」




一方その頃炎のチート魔術師(以下チートJK)は・・・


「ageageフィーバー!!!」


チートJKの掛け声と共に彼女の館に花火が上がる

これも彼女の魔法の一つなのだろう

華やかな花火が、街灯すらない静かな街の夜を照らす

まあ時代的に街灯がないのは当然なんですけどね


「ちょっと村人っち!」


「は、はい!」


村人の若い女性がチートJKに呼び止められる


「このたま〇っちの奴病気になってんじゃん!、


ちゃんと世話してなかったの!?」


「む、息子が高熱で寝込んでいてつい忘れて・・・」


厚底ブーツでルーズソックスでブレザーな制服姿のJKが

ちょい怒り気味な声で、同じ姿の村人にちょい怒っている

(村人の方はただのコスプレである)


「言い訳とかチョベリバなんですけどぉ!」

ボッ!


「ひぃっ!」


炎の矢が村人の横顔をかすめる


「次やったら燃やすかんね・・・」


「はい・・・」


美形の少年を撫でまわしながら

冷めた口調でチートJKは村人に告げた


「酷い有様じゃのう」


一部始終を千里眼的な何かで見ていたナーロウ


「しかし相手はJK、我に策ありじゃ。村長、耳を貸せぃ!」


「ふむふむ、なるほどなるほど、さすが神様!発想が面白い!」


「はっはっはっ、そうじゃろそうじゃろwwww」


自信ありげに高笑いするナーロウ、調子にのってますねこれは


一方その頃館では毎日飲めや歌えやの大騒ぎ

なぜこんなことになったのかというと、

時は一ヶ月程前に遡る



「大雨で川が増水して困ってるって?ウチがなんとかするし」


少女が手をかざすと巨大な魔方陣が発生し

そこから巨大な爆炎が放たれた

川の水は一気に枯れ果てた



「ゴブリン達が攻めてきたって?任せて任せて」


少女が手をかざし(以下略


少女はあくまで善意でこの村を助けていたのだが

その内天狗になり、自分を救世主か何かと

思い込むようになったのである

それからという物、領主の館を乗っ取り(本人曰く借りただけ)

現代風に改装し、村人達にも現代風のコスプレをさせ

女王様気取りで、毎日どんちゃん騒ぎを繰り返してるとの事だ


「お、お嬢様、領主様がお越しです」


「えーおじんは嫌いだっていったじゃーん」


「まあいいや、通して」


「いい加減にして貰いたい!こんな珍妙な服で毎日の様に宴等、我が領地にも限界と言うものが―」


「はい、うっざーい」


ボッ


チートJKは不機嫌そうに指を振ると

領主であろう初老の紳士の髪を少し燃やした


「わ、私の髪が!」


「おっとあぶないじゃん」


チートJKはにひひと笑うと手持ちのグラスのブドウジュースを

領主の頭にぶっかけた

初老の紳士の頭はパーマに失敗したアフロの様に焼け焦げていた


「も、もう我慢ならん!」


「おっやる気?」


領主が腰の剣に手を掛けたその時である


「待てィ!」


そこにいたのはナーロウだった


「誰あんた」


「神様じゃ神様、やりたい放題やってくれとるのう」


「あんたが神様なら私は女神様ね!」


ブオオオオオオオオオオオオオオオ!


今度は先程の炎とは比べ物にならない火力の炎がナーロウに放たれる

まるで火炎放射器の如き火の竜が襲い掛かるが

ナーロウが指輪をかざすと緑の閃光とともに炎が呑み込まれてしまった


「へぇ、やるじゃん・・・ならっ!」


チートJKが手をかざすと巨大な赤い魔方陣が形成される

川を干からびさしたり、村を焼野原にしかけた奴だ


「ちょっと待った!」


「ちょ、まさか降参なんて言わないよね?」


「ふふふ、準備は整った様じゃの」


「なんですって?」


壺を両手に駆け付けた村長

ナーロウの横には3つの壺が並べられていた

その壺の中身はナーロウの指示で村人達が集めた者だった

「おお村長!」「領主様!」男同士で熱いハグを交わす二人

需要はないので詳細表現は割愛させて頂きます


「まず第一の壺!」


ナーロウがチートJKに向かって壺を投げる

その壺の中身はなんと”蛇”と”トカゲ”だ

女性が苦手とする生き物上位に入ってるであろう爬虫類

壺にぎっしり詰まったソレがチートJKの周囲にばら撒かれる


「くっ、こ、こんなのちょっとキモいだけだしっ!」


チートJKは引きつった顔でそう言うと、蛇達を焼き倒した


「なら第二の壺じゃ!」


今度の壺の中身は・・・蜂の巣、当然蜂もいる

チートJKの周囲の村人は逃げ出すが何故か余裕の笑みのJK


「こういうのはバリア張ってれば入ってこれないしwww」


チートJKは炎のバリアを纏うと、触れた蜂を全て焼き倒した

その後は巣事焼却し、ほぼ全ての蜂が消し炭になった


「か、神様、全然効いてないですよ」


「大丈夫じゃ・・・ワシには最終兵器がある。 その名も―」


と、その前に画面の前の皆さんにナレーションからお知らせです

ここから先は少々ショッキングなシーン(虫的意味で)になりますので

耐性の無い方はご注意下さいませませ~









「はっ、カブト虫でも毛虫でもムカデでもなんでもこいだし!」


「そうか、じゃほうれ」


ナーロウが壺を投げる。壺が割れると無数の黒い小さな兵士達が

チートJKに襲い掛かる(正確には机の上の御馳走に)

中には羽を使い顔の近くまで飛んでくるモノもいた

炎のバリアで接触して焼却するが、チートJKの顔は青ざめていた

その黒い兵士の正体は「G」、現代ではゴの付くアイツである


カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ

カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ

カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ

カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ

カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ

カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ

カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ

カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ


「いやああああああああああああああああああ!!!」


チートJKは速攻で降伏した


「じゃあ封印っと」


腰のボールを取って投げつけるとチートJKはボールに格納された


「じゃワシはこれで」


「有難う御座います神さ・・・」


お礼を言う前にナーロウは消えた

Gだらけの領主の館を残して




-VS炎のチート魔術師ofJK編・完-

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