復讐の剣豪は神を殺す

@momominoki

第一話 妹と木刀

俺は幸せ者だった、

世界一の幸せ者だった、

あの日が訪れる前は‥


 俺はカマナは妹カテナ。

俺たちは孤児院で育った、生まれの親の顔すら知らない、しかしそれでも良かった。

なぜなら妹がいたからだ。

 今日も妹と一緒に剣の修行をする。

 休憩中は、いつか大きくなったら冒険者になり、名を売って地位や名誉を手に入れる。

いつもその話をしながら笑いあった。

 剣の実力は五分五分であり、俺は力、妹は技術を磨いた。

 俺たちはメキメキ実力を付けていった。

自分で言うのもあれだが、並の冒険者には負けないくらい強くなったと思う。

 そんなこんなで時は過ぎ、今日俺は17歳になる、毎年の楽しみだ。

妹が手料理を振る舞ってくれ、手作りのプレゼントをくれる。

 しかし、朝目が覚めたら妹の姿がどこにも

なかった。代わりにテーブルの上に木刀が置いてあった。妹の誕生日プレゼントだろう‥

 俺は院長を問いただした。

院長は急に

「お前の妹、カテナは神に選ばれたのだ、

神に選ばれるなんて光栄なことなんだ!」と狂った様に叫んだ。

 何を言っているか俺には分からなかった。

更に院長が

「儀式は隣町で行われる、お前も見に行ってみると良い。」とボソッと言った。

 俺は妹がくれた木刀を握りしめ、隣町へ急いだ。

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