第34話  食事会

役員会は丸投げで何とかなった

俺の着るジャージを追加で頼んでおいたけど…


大森に関しても向こうとの連絡待ちだし


で、仕事したしお金使ってもいいよね?って事で食事会の開催


個室の有るレストランをネットで探し、三人を招待した

で、現在レストランの前で咲夜と待機中…


「ねぇお兄ちゃん中で待ってようよ」

何やら不機嫌そうな咲夜の言葉だったが


「ん?誘ったのはこっちなんだしエスコートは必要じゃない?」

俺は思った事をなんとなく言ってみたが


「何言ってるのよお兄ちゃん!男子から誘われて待たせるなんてそもそもありえないんだからね!!今すぐ帰った所で悪いのは向こうなんだよ!」


言ってる事は理解出来るんだがあくまで一般男性基準の考えを俺に求めないでね


「咲夜、俺は何気に待ってる時間が好きなんだよ。近くにカフェとか在ったら2時間位前に着いてるよ。どんな風に過ごすとかどんな会話するんだろうとか思いながらの待つ時間が好きなんだけど…咲夜には理解出来ないかな?」


「‥‥‥」

何やら思案中だけど


「まぁこればっかりは本人の感覚だから…ん~今度待ち合わせしてみる?何処かのカフェで?多分だけど時間ギリギリなんて無いと思うんだけど…?」


「解かる!解ったよお兄ちゃん!すごくすごい良く解ったよ!!そんな待ち合わせしたい!!お兄ちゃんが相手だったら何時間でも待ってられる気がする!!」


はっはっは

妹がチョロい件について…

と、そんな会話中になにやら長い車が目の前の道路に停車する


これはリムジンってやつか?なんか無駄に長いな…これだったらサロンバスで良くない?まぁ中に居る人は想像できるけど


後部座席のドアが開き降りて来た人は創造通りの人だった


「お待たせして申し訳ありません。高柳様」

「お待ち頂き有難う御座います。高柳様」


「いえいえ。俺達もつい先ほど着いたばかりですのでお気になさらず。そしてこんにちは四谷さんに香蓮さん」

「…こんにちは」


相変わらずなのかこの二人はすげーお嬢様臭まき散らしてんな、ホント個室で良かったよ…

俺なんてジーパンにワイシャツだよ?

気合入るのは解るけどなんでランチでドレスなん??

確かにレストランなんだけど一般の人が入るイタリアンレストランなのよ。そんな服装で行くレストランなんて行った事ないわ!

大丈夫?店の人引かないよね?

そして咲夜。値踏みするような視線は止めなさい!!


「こんにちは」

「ごきげんよう」


「えっと、まだ優実さんが到着してないですけど先に案内しますね。妹の紹介は皆が揃ってからでいいですよね?それではこっちです」


店に入り店員に案内されてるんだけど、やはりとゆうか他のお客からの目線が俺じゃなく後ろの人たちに向いてるし…なんだろう…なんか恥ずかしくなってきた…早く個室へ!


こちらです…と、案内された部屋へ入って見れば‥‥‥


えっ?


ここってパーティールームじゃないの?

あれっ?ブログだともっと狭い部屋あったよね?

えつ?5人ってちゃんと伝えたよね!?


「えっと5人って伝えましたよね?」

軽く混乱しながら店員さんに聞いてみると


「ええお伺いしております。男性からのご予約だったので快適にお過ごし頂ける様この部屋を用意しました」


「そうですか…」

快適なのか?寂しい感じがするのは俺だけか?

しかし何時までも立たせておくわけにもいかないし大人しく案内されよう…

ツッコみ待ちじゃないよね?


どうぞ。と席に就いた所でまだ一人来てないから先にお茶を注文し

「まだ優実さん着いてないので俺は表で待ってますね。取り敢えずみんなは先にお茶しててね」

そう伝え店の外へ出るが…なんだ!?食事の待ち合わせってこんなめんどくさかったっけ??



表へ出てみれば優実さんがタクシーから降りて来るところだったが、この人タクシー使えたんだ‥‥‥と思うのは俺だけじゃないよね?


可愛らしいワンピース姿にホッコリしながら

「こんにちは優実さん」


「こんにちは冬夜お兄ちゃん」


お兄ちゃんか…咲夜と揉めそうだな?

やだなぁ~めんどくさいなぁ~


「ねぇ優実さん。お願いなんですけど、やっぱり年上からお兄ちゃんって呼ばれるのは凄い違和感在るので止めません?」

早く直してもらわないと定着しそうだし…


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥じゃー‥‥‥冬夜君」


ふむ、長い葛藤の末。何やら腑に落ちない感じで納得してくれたみたいだけど、そもそもお兄ちゃんじゃないからね?


「ありがとう優実さん。それじゃ案内しますね」


「ん」

と、言葉少なく俺のシャツを摘まむが‥‥‥迷子になる要素皆無だよね!?むしろ此処で迷子になれるならやってみろ!って思うけど、多分だけどこれがこの人のコミュニケーションなんだと思う。

紅茶を追加し皆が待ってる部屋へ


「それじゃみんな揃ったので改めて、今日は妹の紹介と懇親会って事で宜しくお願いします。そして隣に居るのが妹の咲夜です。で、咲夜、こちらから香蓮さん、四谷さん、大森さんだよ」


「…はじめまして。妹の咲夜です」


ん~立ち上がっての挨拶は関心だけど、JCらしくない威圧は押さえようね!!
































  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る