第33話  続役員会議

「え?えと皆さんどうしました?」


冬夜君が不思議そうな顔してるけど解らないの!?

もし本当にそんな大手の娘さんと知り合いになってたらうちの娘なんて相手にされなくなるじゃない!


大体なんでそんなあっちからこっちから女の子が増えてるのよ!?

可笑しいでしょ?普通年頃の男子がそんなポンポン女性と知り合うなんて思ってもみなかったわよ!


解ってる。冬夜君が優しいから気を使ってくれるからつい甘えちゃうものね‥‥‥


でもね少しは警戒しなさいよ!!

こっちの身にもなれって!

言えたらどんなに楽だろうか‥‥‥


帰ったら娘に発破掛けないとね




"はぁぁ~~~"

と盛大に溜息を洩らされた‥‥‥何で!?




ゴホンと咳ばらいをし気を取り直し

「では大森化繊の件はお願いします。で、次なんてすけど…えーっと皆さん何でスーツなんですか?うちの商品にスーツなんて無いですよね?外回りや受付は兎も角それ以外ならうちの商品でも問題ですよね?何ならカジュアルになりすぎないスーツ作るとかあると思うんですけど‥‥‥」


ホントそれ!誰も疑問に思わないのかな?


「えっと‥‥‥?」


ん?どした??

皆さん顔を見合わせながら"誰かなんか言えよ!"って顔してるけど…?


すると佐々木さんが

「それもそうね‥‥‥」


えっ?


それに続く加藤さん

「そう言われれば何でかしら‥‥‥?」


はっ?


更には三好さんまで

「始めた当初からスーツだったので気にしていませんでしたね‥‥‥」


なんでよ?


「え~っと、つまりは誰も指摘しなかったから誰も気にならなかった‥‥‥と?」



「ええ、そうなりますね‥‥‥」

とても気まずそうに答える三好さんだが、一言いいだろうか


お前らバカじゃないの!

声には出せないけどビックリだよ!?

なんでアパレルメーカーなのに他所の所の売り上げに貢献してんのよ?

しかも今更ながら全員で『その手が有った!』みたいなカンジで驚愕してんのよ?ほんとに大丈夫かこの会社!?


‥‥‥えっと、ん~っと…驚きすぎて考えが纏まらん


「えっと、来年の引っ越しに合わせて佐々木さん加藤さんの所を統合しちゃいましょう。それで商品の企画、開発すればそれなりに時間は短縮出来るでしょう?それでもし大森との話が纏まれば何人か素材のプロも呼べるだろうし、それまでに商品開発部?の準備して貰えればと」


うん。まるっと丸投げだな!


どうでしょうと、周りの様子を伺ってると佐々木さんから手が上がる

「それは問題無いと思いますが、人数的に大所帯になりますよ?」


「それは部署を細分化すれば、例えば一課二課?とか、商品開発にも種類増えるだろうし、部屋に関しても今なら工事の方も間に合うかと思いますが?」


と、言ってみた所加藤さんからの挙手

「それって私と里佳子の立ち位置は?」


好きにしろよ!と言いたいが今は役員会議中…

どうするか‥‥‥ふむ


「お二人はこのまま役員の位置に居て貰って、問題は肩書ですが‥‥‥ん~‥‥‥そだ!まだ専務って居ませんでしたよね?でしたら部長と専務になって貰ってお互いにフローし合うのはどうでしょう?それなら変わるのは肩書だけでやる事は今と変わらないでしょ?」


と、提案してみた所まぁそれならってカンジでお互いの視線を合わせ‥‥‥

「「で、どっちが専務?」」


やる事変わらないんだからどっちでもいいよ!なんならジャンケンしてみる?


「僕はどちらでも良いと思いますが‥‥‥」

と、二人の顔色伺うが


あたしを選ぶよね?みたいな顔すんのやめろ!


「えっと…では佐々木さんが専務で良いと思う人は挙手を」

"佐々木さん"の所で拳を上げ、挙手で肩を落としつつも他に人達にメンチ切り始めちゃったよ‥‥‥

加藤さんが『里佳子アンタねぇ…』と睨んでるし…


さて結果は如何に‥‥‥


「賛成が過半数超えたので佐々木さんに専務を務めて頂きます、加藤さんには商品開発部部長?でよろしいですか?部署名に関しては加藤さんに一任します。部屋とか部署とか工事とかに関しては皆さんにお任せします」

まぁ加藤さんは基本緩いからね~


「よっしゃ!!」


ガッツポーズの前に挨拶しようね

取り敢えず一段落


「そろそろ休憩しませんか?」


そうだね、コーヒーくださぁ~い

はぁなんか疲れた…




ソファーでまったりコーヒーを満喫してると三好さんが

「楓の許可は宜しいので?」

「反対すると思う?」

「まぁそうですね…」

どーでもいいけど俺を挟んで座らなくてもよくない?

狭いんだよ!向かいに座ればいいじゃん!?

三好さんに加藤さん‥‥‥


「あぁーそうだ仮に仮の話で結婚したら一緒に暮らすんですか?」

何となく訪ねてみた所

ガタガタッっと立ち上がり

「「「あたしとっ!?」」」



‥‥‥

おめ~らじゃねぇよ!娘の方だよ!!

「えっとその娘さんの方です」


『あっ』ってすげーがっかりしてるよ‥‥‥

シュンってなってる…仮の仮って言ったよね!

ほんとアンタら大概だな!?


「いやもし一緒に暮らすなら今の家だと狭くなるから土地探すなり色々考えないとと、思いまして」

建て直すにしてもその間の住む所とか‥‥‥


「「「あー」」」

「まぁ一番の問題は母さんと咲夜ですが‥‥‥」

「「「あぁ~…」」」



えっと少しは考えてね‥‥‥






あけおめ~( ^^) _旦~~

今年もお付き合いください<(_ _)>




































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