第29話 久々の日常
んん~‥‥‥
ん?
あーまた咲夜か
交流会の日からやたらベットに入って来るの増えたなぁ
母さん大丈夫か?
そのうち俺のベットキングサイズとかになってないよね?
今日は予定も無いしもう少しゆっくりしようか‥‥‥
ってか俺って最近忙しくないか?
自業自得感は否めないけど
他所の男性達は自堕落で好き勝手生きてるんでしょ?
ん~
好き勝手遣ってるのは一緒だけど
色々やり過ぎたか?
まぁいっか…
さて起きよう
コーヒー飲みたい
咲夜は‥‥‥まぁいっか
今日は勉強と…………何すっかなぁ
最近、メールの量が凄くなってきた‥‥‥
せめて内容の有る言伝にして!
『明日休みなの』とか『このお店が美味しかった』とかとか
せめて返事したくなる連絡にしようね
まだ外は暑そうだなぁ~
「冬夜様お荷物が届いておりますが、えっとその」
「ん?」
「ピアノらしいです」
あぁ~
「あーうん、えっと俺の部屋で良い気がするけど」
「よろしいので?」
くっそ母さん注文しただけかよ!
「あ、うん、俺に買ってくれた物だし、無駄に広さは余ってるからね」
◇
「ピアノ設置にお伺いましたー」
はて?
何もお聞きしてないですね?
取り敢えず確認しますか…
ふむ、いつもの
え?部屋に?え?
まぁ言われた以上しかたがないですね
「これから案内する部屋は男性のお部屋なので兎に角お気をつけ頂いても宜しいですか?」
「「「「えっ?」」」」
まぁ理解出来ないでしょう
ですから
「男性のお部屋です。ここの家主のお部屋です。失礼の無いように」
「「「「えっ?」」」」
これでも理解出来ませんか?
◇
仕事とはいえこのクソ暑い中重労働なんだよねー
なんかデカい家だなぁ~
金持ってそうだな~
まぁ金持ってなきゃピアノなんて買わないか‥‥‥
《これから案内するお部屋は男性のお部屋なので兎に角お気をつけてください》
はっ?
男性の部屋?
《男性のお部屋です。ここの家主のお部屋です。失礼の無いように》
え?
ちょっと待って
え?
えっと
このピアノを男性の部屋に持って行く!?
マジ!?
「えっと…男性のお部屋に入っても宜しいので?」
「了承は伺っております。お優しい方ですが決して粗相の無いように」
ホントに良いの?
なんか怖いなこの人…メイドってやつかぁ?
さて仕事仕事っと
男性の部屋って聞いちゃたしゆ~っくりやりますか!
「あっご苦労様です!えっとこの辺にお願いします」
あぁヤベぇ~
粗相とか普通にしたくなったわ!
なにこの子?
高値の花ってやつか…メイドが怖いの解るわ
この子守るのそりゃ大変だわ!
警戒心無さすぎ!!
「じゃ俺はリビングに居るので何かあったら声掛けて下さいね」
‥‥‥普通に居なくなった
ゴクリ‥‥‥
「どうする?」
「って何を?」
「色々ダメだって」
「だって誰も居ないよ?」
あのベットとか
クローゼットの中とか
「イケるんじゃ?」
「ヤバいって!」
「ベットの中に入るくらい大丈夫でしょ?」
「下着の一枚や二枚無くなっても分からないでしょ?」
ガチャリ
「終わったら冷たいものを用意する様に言われていますので声を掛けて下さい‥‥‥それから、いくら寛容でも何をしても良いって事ではありませんよ!」
だよね~
◇
「あ、川端さん。暑い中の作業なので終わったらお茶でも出してあげて下さいね」
「畏まりました」
ほんとにこのお方は
少し様子を見に行きますか…
やっぱりですか
これだから男性に免疫の無い人たちは‥‥‥
ちなみにそのシーツはもうすでに交換済なのであまり香りは残って無いですよ!
そしてその特権を譲るつもりは有りません!
「いくら寛容でも何をしても良いって事ではありませんよ!」
まったく…
私の名前は川端
高柳家お手伝い《家政婦》
娘の為を思い進学校があるこの街に越してきたが、偶々お向かいに立派な御宅が有ったので挨拶に伺った方がいいのかなと思い尋ねた所、奥様と歳も近い事もあって色々な話をした、折角なので仕事の相談をしたところ、お手伝いさん募集中だったので即決!
お手当は申し訳ない位物凄く良い
奥様の金銭感覚がおかしい件について‥‥‥
我が家は助かっていますが。
普通の職に就いたら半分も貰えませんね
ある程度やる事やれば時間も自由だし家も近い
偶然とは恐ろしいですね。
まさか男性が居るとは思わなかったですが‥‥‥
娘は咲夜様と同い年。
今ではすっかり仲良しですね
娘からは早くその立ち位置を変われとせっつかれますが
貴方はまだ中学生ですよ!
仲が良いのはいいですけど側付みたいな態度は如何な物ですよ
私と同じ状況の家族が4家族
順番待ちすら有るらしい‥‥‥
知らない人が観たら咲夜様が只のお嬢様ですよ!?
まぁ裕福ではあるけども
まぁ男性宅に自由に出入り出来るだけで人生勝ち組ですかね?
娘たちは未だ冬夜様には話しかけられないみたいですけど。
この高柳家
ここの人達ってちゃんと《ありがとう》を言ってくれるの!
仕事だから当たり前の事に返事してくれるの!
《お願い》って言ってくれるの!
皆様自分で出来ることをやろうとするの!
きっと私達が使用人じゃなくてお手伝いを理解してるからだと
でもね、こんな優遇されてお手伝いじゃこっちが申し訳ないの!
だから私達は使用人の心積りで働いてる!
◇
「冬夜様、ピアノの設置終わりましたよ」
「あ、確認していい?移動してもらうかもしれないし」
ってかグランドピアノかよ!
デカいな!!
うんこれなら動線問題無いな。
「有難う御座いました、暑い中お疲れ様でした。川端さん、業者さんに冷たいものお願いしても良いですか?」
「畏まりました、でわ皆さんこちらへ」
ってかピアノのメンテって‥‥‥どーすんの?
日当たりダメとかってあったりする?
弾きたくなるけど母さん帰って来てからだな!
あれ?
咲夜って朝から見てない気がするけど何してんだろ‥‥‥
「咲夜さま~今日は何して遊びます?」
「いや遊びじゃなくて勉強しようよ!」
ピアノが届いたし色々動画撮れる様に色々ポチっとくか‥‥‥
あーランチに勉強会かぁ
連絡しておくか
おっ?役員会か?
よし了承っと
「冬夜様お荷物が届いておりますが」
え?また??
「あ、うん?何が来たの?」
「えっと‥‥‥運動器具?にテーブルセット…ですね」
「テーブルはこの部屋に、あとはどーすっすかなぁ‥‥‥」
ガレージでも良い様な気がするけどわざわざ外まで行くのメンドイだろうし‥‥‥
「うん。じゃー角の部屋空いてたよね?そこでお願い」
じゃ運搬終わるまで避難ー
こうゆうのって側に居たらダメなんだって
向こうが気を使い過ぎるから。
コンコン
「咲夜居るー?」
ドッタンバッタンバタバタ‥‥‥
「お、お兄ちゃんどうしたの?」
おっ?おぅ
「あっうん、宅配が来て部屋に居られなくなって…なんか邪魔しちゃったか?」
「あっ今服の整理してて…大分散らかってるから」
「そっか今度ランチ行く予定でも聞こうかなってな」
「あーゴメンねまた後でいい?」
「まぁ忙しそうだしまた後でな」
そんな時も有るよね~
そーいえば優実さん片言治ったのかな…
《やぁ(^^)/》
《おにいちゃん》
《ランチの約束してたので都合はどうかなと思いまして》
《いつでもいい》
何時でもって‥‥‥予定とか無いの暇なの?
グループに変えてっと
《みんなの都合もあるだろうし・・・》
《なんの話 ですの》
はやっ!
そして文字でもですのって‥‥‥
《あーランチの約束あったじゃないですか?》
《行きます》
《ですわ》
違くってー何処で何を食べたいとか無いの?
《お勧めってあります?》
《おにいちゃんといっしょ》
《わたくしも》
《高柳様と一緒 なら》
じゃなくって!
会話しようね。
何でもいいんだよ!
盛り上がらないでしょ?
大体俺がまともな食事の場所なんて知ってると思う?
まともに家から出ないのに
コンビニ前でカップ麺とかでも文句言うなよ!
《俺はお勧めの場所なんて知らないですよ!なので、どっかないですか?》
ってかさっきから返事遅いな‥‥‥忙しいのか?
咲夜も入れてっと
《咲夜ー》
《どしたの?ってかお兄ちゃん今度は何を買った(??)》
《今ランチの予定立ててるんだけど、どっか知らない?》
《ちょっと待ってー》
《あー勉強会するじゃん。それ用丸テーブルとこの前頼んだ運動用キットw》
《そうなんだ~お兄ちゃんが行ける場所?あったかな?》
《え?無いの?》
《個室でも借りない限り無理じゃない?》
《うん体鍛えないとw》
《そっかー》
個室?
わざわざ出かけて個室?
なにそれ?だったら家で良くね?
《え?なんで?》
《えっと周りに女性が群がってくるよ?》
《咲夜も運動しないとねwそれくらい良いんじゃない?食事の邪魔するって訳でも無いだろうし・・・》
《うん筋肉痛つらかった><;広いゆったりした場所探さないとダメだね》
《そっか、んーお金かかりそうだね・・・》
《うん》
《一緒に頑張ろうな(^^♪》
昼飯ごときで無駄使いか‥‥‥
やはりコンビニか?
《四谷さんと香蓮さんは普段どんな所に行ってます?》
《(。・ェ・。)ノぁぃッ♪⍣ঠৈ ◡ુ͐ ঠৈ⍣》
《わたくしは母がよく使う所あるので》
だったら其処で良くね?
ってか何か聞かないと返事できねぇのかな?
スマホ画面とにらめっこしながら入るタイミング図ってるのか?
普段チャットとかしないのかな?
《私も美月さんと似たような》
こっちもか?
優実さんはチャット画面とふつーに会話してそうだなぁ~
文字見ながら『ん!』とか言ってそう‥‥‥
《お三方は普段チャットとかしないの?》
《ええあまりしませんわね》
《私もです》
《ん》
ん~そっかぁ
《文字打つ早さとか文章の長さで話が前後するのは仕方がない事なので気にしなくって良いですよwなあ咲夜》
《だね~(^_-)♪》
まぁ慣れてないと気にしちゃうよね
打つのはえーよ!とか画面に言っちゃってる?
えっ俺?メールの返事ばかりしてれば多少は…ね
《そうなんですの?》
《私も話の腰を折るのは》
《うん》
《やってれば慣れますよ。伝えたい事なんてだいたい文脈で分かるでしょ?間違えてても見ればわかるし》
一人例外は居るけど‥‥‥
《そうですね》
《お兄ちゃんそろそろお昼だよー》
《そうですわね》
《わかったー》
《ん》
ランチの予定立てんのにお昼ご飯を食べるのか‥‥‥
どーでも良くなって来るのは気のせいか?
《じゃそうゆう事なのでまた相談しましょうね(^.^)/~~~》
《またね~ノシ》
《はい》
《また》
《ん》
◇
なんですのこのお二人は?
おかしいですわっ!?
言葉を発する様に文字なんて打てる訳無いでしょうにっ!?
って目の前で見せられましたわね‥‥‥
あれでよく会話が成り立ってますわね?
でもでも、とっても楽しそうですわ!!
《わたくしたちも文字うち練習しますか?》
文章考えてる間にどんどん進んでいって‥‥‥
なんだか置いて行かれる気分になりますわね
全く関係のない話を前後されると混乱しますね
なにより早過ぎですっ!!
何ですあの顔っぽい変な文字はっ!?
でも‥‥‥‥‥あんな風に会話出来たら楽しいでしょうね
《そうですね電話の方が早いと思てる時点でためなのでしょうね》
‥‥‥文字で会話って難しいですね
《わたしもがんばる》
漠然と始めた努力は偶々気になって始めた偶然には届かない物である。
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