第21話 どうやら俺は…
ん~…
目が覚めた…
朝か…
ってか暑い…エアコン効いてないのか!?
起き上がろうかとしたが、なんだ?体が重い…なんだ!!
まぁ両脇からホールドされてるだけなんだけどね・・・
左に顔を向ければ可愛い寝顔の咲夜。
右に顔を向ければ…ふむ、母さんの寝顔も可愛いな…だが、ほどよくお酒臭い!
珍しく気が抜けたのか飲みすぎだな。
早く離れて欲しい…
「母さん。咲夜起きて! 朝だよ」
ほんと暑いし…起きようとすると腕に力入れるのやめてくんない?
「ん~ ぐへ」
「もう少しぃ~ ぐふ」
これで寝たふり出来てるんだからすげーな。
朝っぱらからめんどくさい…
「二人共いい加減起きて! それに母さん少しお酒臭いよ!」
その言葉に
「えっ!?嘘!」
っと口を押え少し離れる母。
「咲夜もいい加減起きようね。汗かいてるよ?」
「えっ? ホントだ! やだぁ」
こちらもスススッっと離れていく。
「二人共おはよう」
「おはよう冬夜君」
「お兄ちゃんおはよー」
しれっと起きる二人にはスルーしないとダメな気がするのは気のせい?
ふぅ これでトイレに行ける…
毎日とは言わないが、家ではこうして度々俺のベットに潜り込んで来るんだけど、毎回起こすのがめんどう。
咲夜は何故か寝ぼけて深夜にベッドに入ってきて『ぐふふ』言いながらスヤスヤ眠る。
二階の自室から三階まで寝ぼけて来るのは凄いと思う。
母さんは付き合いでお酒飲んできた日は大抵ベッドにダイブしてきて、『グヘヘ』言いながらパジャマの中まで手を入れてくる。
まぁ一緒に寝るのは良いんだけど、ダメな所まで手を入れないで欲しい…
ほんと親子だし!
三人で寝られるように布団を敷かれると、二人して来られるからめんどくささが二倍……だけど真ん中の布団しか選択肢がないのは今更だよね・・・・・・・・・
後二日これやるんだけど、考えるのもメンドクサイからね。
「二人共、お風呂かシャワーに行って来たら? 俺もシャワー浴びてくるし、そしたらご飯に行こう」
「じゃお母さんはお風呂行ってくるわね」
「あたしはシャワーでいっかな」
さてトイレトイレ~っと
ちゃっちゃっとシャワー済ませてボーっとしてる俺。
自分で言っといて何だけど、先に朝食行ったら機嫌悪くするんだろうなと思いながら二人を待ってるんだけど、何で俺。彼女の機嫌損ねたらメンドクサイ事になるみたいになってんだろ……家族なのに。
早くコーヒー飲みたい・・・・・・
さぁ ご飯ご飯
でもってせっかくさっぱりしたのにくっつかないでほしい。
両腕をホールドされながら朝食用ホールに着くとすでに皆さんお揃いで。
「お早うございます」
「みんなおはよ~」
「おはよー ふふん♪」
何故母さんはドヤってるんだろう…
「おはようございます」
「おはよ」
「おはよー」
「あー 三人共おはよー」
「おは」
「みなさん おはようございます」
娘っ子三人衆は腕を組んでる俺達を見て複雑な表情だ。俺もね…
大人達はテンションが低い、まぁ飲み過ぎだろう。
朝食を終えラウンジでコーヒー満喫中…
ふぅまったり
「お兄ちゃん 今日は何しよっか?」
「んー 体動かしたいからテニスでもする?」
何となく出た言葉に
「あたしも!」
「はい!」
「私もご一緒します!」
ソファーから立ち上がり手を挙げて参加希望する娘っ子三人衆。
食いつきすごいな…そんながっつかなくても普通に誘うよ?
「あーうん、じゃみんなで遊ぼうか、でも俺達ってテニスしたこと無いからその辺はよろしくね」
「「「「「「「「はーい」」」」」」」」
え? 二日酔いの大人達は休んでて良いのよ!?
ジャージに着替えレッツテニス!
うん
物凄く後悔した・・・
体を動かすのがこんなにも辛いとは・・・
避暑地とはいえ、日差しがキツイ・・・
5分位かな? 山なりだけどラリーを続けた辺りから腕が物凄く重くなり、疲労感がハンパない・・・
見学者達は俺が打ち返す度にキャーキャー言ってて、動物園の動物の気持ちが少し解かったような気がする・・・
キャーキャーする要素が何処にあるんだ!?
こっちはめっちゃ疲れてるのに、ウザ五月蠅い・・・
舌打ち出そうになるのを凄く我慢した・・・
もうダメ・・・
「ちょ‥‥‥ちょっと‥‥‥タイム! 少し……休憩させて…」
どうやら俺は物凄く体力が無いらしい・・・・・・・・・
判ってたけど理解した。
男子にはとことん過保護な学校。
転んで怪我でもしたら大変って事で体育時間は俺だけ自習でもしててってハブられる。
家に居れば外などほとんど出ないし、出してもらえない。
まぁこの世界が男子には過保護なんだけどね。
‥‥‥俺の周りだけか?と、感じるのは気のせいだと思いたい!
トレーニングセットも注文したばかり。
今更だけど何をしてた以前の俺!!!
体を鍛えようと心に誓いを立てた日になった…
が、次の日には体中筋肉痛で動くのがほんと辛かった…
‥‥‥‥‥誓いが多分になった。
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