第15話  夏休み②

特別交流会

政府主催の15才~18才の男女を集めて行われる交流会。

まぁぶっちゃけお見合い合コンなのだ。


そんな合コンに俺が誘われた。

まぁ男子が集まらないから仕方がない気がするが、男子を息子に持つ家の反応がこれなのだ!


「そんなの絶対に参加させないからね!」

「そーよお兄ちゃん!あんな所に行ったらお兄ちゃん何されるか分からないよ」


政府主催のはずなのに…過去に一体何が…?


さてどーしたものか・・・


「ねぇ母さん、咲夜。俺って男子の友達居ないじゃん、だからね出会ってみたいんだよ! 同年代の男子に!」

どんだけネジがぶっ飛んでるか見てみたいだけだけどね。

どっちかってゆうと動物園行くような感じ?


「む?」

「ん?」


ふむ。

「俺、友達欲しいんだよ! ダメ?」

まぁおそらく出来ないと思うけど。


「でも…」

「だって…」



「ん~そんなに反対なんだ。そっか…じゃー友達を作るのは諦めるよ…そうか俺はずっと一人か………………そっか……じゃ、俺は部屋で勉強するから」

憂いに満ちた顔でスッと立ち上がり。リビングのドアへ向かう…


「待って冬夜君!」 

「待ってお兄ちゃん!」


その言葉に振り返りあえて愛想笑いしてみる。

「ん、何?」


「ごめんなさい冬夜君! お母さん冬夜君の事全く解ってなかった。家族で居られればそれで良いと思ってたの!‥‥‥でも、でもね友達居ないなんて違うよね!寂しいよね!」

「そうだね。わたしも友達居なかったら寂しいし、相談も冗談も何でも言い合える関係っていいよね!」


目に涙を溜めながらそう嘆くが、ボッチ発言はいただけない…虚しくなるからヤメテ!


「いってらっしゃい冬夜君」

「行ってきなよ!お兄ちゃん」


今生の別れみたいに目に涙を溜め、胸の前で手を組み聖母の様な笑顔でそう伝えてくるが、ボッチ認定されたみたいでなんか…なんか…なんか腑に落ちない。


・・・・・・まぁボッチなんだけどね


にしても合コン参加が決定!いろんな意味で楽しみだ!


「ありがとう。母さん、咲夜」

泣いてもいない目尻を指で拭う…


「いいのよ冬夜君!お母さんが間違ってたわ!!」

「俺の心配してくれたんだから、母さんは悪くないよ」

「お兄ちゃん友達出来るといいね!」

「ありがとう咲夜」


ガシッ!っと三人でハグを……自分で誘導しといてなんなんだけどこの茶番はなんだろう・・・



まぁなんにしても参加決定!









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