第9話  小田美咲 24歳 

先日若い男性が当院に運ばれてきた。

お顔を拝見したのだけれどそれはもう仕事を状況を忘れてウットリしてしまった…

綺麗・可愛い・恰好良い…

全てにおいて言葉が当てはまる男の子・・・

一目惚れ…でしょうね… 多分此処にい居る全員が。


あの冷静な明美だって目がハートだもん。


その後の検査で異常無し、これには全員胸を撫で降ろした…

万が一があったらこの病院は多分…



高柳冬夜様…

すごく良い! 天然記念物ですか?この人は!?

我儘、傲慢、横柄一切無い!! 更には年上を立てるまである、触れても嫌がらないし。

この世界ほとんどの女性が人口受精。自然交配なんて夢のまた夢。


だがしかし!そうだがしかしである

TV、雑誌等見てきたけどこれ程の男性は今までに居なかった…


少しぐらい期待してもいいじゃない!!

年齢差はあるけど期待しちゃっても良いよね!






今朝、出勤したらもう全員揃ってる…どゆこと? しかも今日休みの子も居るじゃない…


「みんなどうしたの?」

思わず聞いてしまった…


「朝の検温が…」


ん?


「まさかとは思うけど、寝顔見れるかもとか誰かの代わりに検温行けるとか思ってるの?」


全員が目を反らした・・・


マジか!


後輩の早瀬 唯ちゃん


「早瀬!あなた有給使って旅行行くとか先週言ってたわよね!?」

「キャンセルしました。当日キャンセルは痛かったですけど。すみません先輩!旅行より大事な事なんです!」


え?何が??


「冬夜君と一緒に居たいんです!」


はっ? 冬夜君??


「冬夜君って?あなたなんて失礼な!」


「えっ? 昨日お願いしたら、遠慮なくって言われましたよ?」


なん・・・だと・・・・・・・


私も冬夜君って呼びたい!





さーやってきました冬夜君の朝の検温の日


がっつりさり気なく化粧はしたし、お気に入りのコロンはつけたし、いつもより二時間早起きして髪を整えた…うん、バッチリ!


さて、元気よく行きますか。





この時、いつも通りおじいちゃん相手にしてた癖が出ちゃった 

ノックもせず入ってしまった…


私はフリーズした・・・


男性の…もといおじいちゃんの肌は見た事あるんだけど、まさかの冬夜様のなんて・・・


鼻血出さなかっただけで私を褒めて…






そのあと冬夜君と呼ぶ事を認められた…






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