第199話 伊予に行くために
砦に戻った俺はミユキとユメに合った事を話す。
「伊予・・・愛媛に現代に帰る方法があるの?」
「まだはっきりしたことは言えないけど、役小角が行おうとした呪法が見つかれば、もしかしたら帰れるかも知れない。」
「帰れるの!!」
「まだわからない、でも調べて悪い事は無いはずだ。」
「でも、伊予まで行くのにはまだ距離があるよね?」
「そうだな、信長さんに期待するのがいいけど、それだと時間がかかるから、積極的に協力しようと思う。」
「積極的にってどうするつもり?」
「まあ軍を進めれるように領地を得る必要はあるよね。
ただ、俺の都合だからな、みんなの協力を求める必要があるね。」
俺は伊予に向う方法を検討する、現在讃岐と阿波には三好が領有している、少なくとも三好を倒さない限り伊予に向うのは危険過ぎる、そして伊予は河野通宣が治めていたはずだ、だがその権勢は弱くなっているはず、歴史では長宗我部元親がこの後勢力を大きくしていくはずだが、今はそれ程大きくなっていないはず。
俺は戦略を立てで伊予に向う方法を検討していた。
「守綱、伊予に向う為に軍を動かしたいのだが・・・
付いてきてくれる人はいるかな?」
「殿、殿がお望みなら全軍付いていくに決まっております。」
「でも、今回の事は俺の自分の都合なんだ、国としての都合じゃない。
だからこそ、付き合ってくれる人に強要したくない。」
「殿が進む道が我等の道にございます。」
「ありがとう、苦労をかけるけどお願いするよ。」
俺は守綱の同意を得たこともあり、守綱に伊予に向う理由も話す。
「なるほど、役小角が残した呪法にございますか?」
「ああ、元々それを探そうとしてたら、いつの間にか大名になっちゃってね。」
「普通はなりませぬが・・・
殿、ならば修験者達にチカラを借りるのはいかがでしょう?」
「修験者に?」
「役小角の事ならば修験者としても関わりたい話になると思います。
殿が声を上げれば付き従う者は多く集まりましょう。」
「たしかに伊予まで行くなら兵を集めなければならない所だからね、修験者さんにお願いしようか。」
「彼等も喜ぶと思います、つきましては大和にある金峯山寺を訪れる事を進言致します。」
「金峯山寺かたしかに役小角が建立した寺院だよね。」
「はい、修験者にとって聖地も同然、ヒロユキ様がその地に来訪すれば多くの修験者の心を掴む事が出来るでしょう。」
「そうだね、わかった。守綱の言葉にしたかうよ。」
俺達の進路が南に向う事になるのであった。
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