第118話 三好三人衆
「信長よ、此処まで大義である、さあ京を取り返すのじゃ。」
足利義昭が何を考えたのか、京攻めの前に前線に現れる。
「義昭様、此処は危ないですから後ろにお下がりください。」
義昭の相手は信長がしている。
よくやるなと思いつつ眺めていたら信長と目が合う、その目は手伝えと訴えていた。
「さて、俺達も戦の準備をしようではないか。長政殿一人に働かせては悪いからな。」
「宜しいのですか?」
長野業盛が確認してくる。
言わずともわかる、信長の手伝いをしなくて良いのかということだった。
「やだ、面倒だもん、アレは信長殿にお任せしようではないか。」
俺は軍を前進させる。
前にいく時、信長をチラリと見たが、口パクで「裏切り者戻って手伝え」と言っていた。
戦場では、既に戦端が開かれていた。
浅井長政が猛攻を見せており、三好三人衆が一人、岩成友通の陣を壊滅させていた。
「凄い猛攻だな、俺達の出番は無いかもな。」
「流石に無理でしょう、何処かで手を貸す必要が生まれると思いますが。」
「難しい所だね、早すぎると手柄を横取りしたと言われかねないし・・・」
俺は少し高台から戦の流れを見ていた。
「うん?業盛、突撃準備を急げ長政殿の側面に敵が近付いている。」
「準備は出来ておりますが敵ですか?姿が見えませんが?」
「あの辺りから近付いている。俺を信じてこの地点を目指して突っ込め。」
俺は進軍先を指で示し、突撃を命令する。
「はっ!お任せあれ!」
長野業盛は俺を信じて、遠江衆を率いて突撃を敢行する。
俺が指示したポイントには松永久秀が長政の本陣を突くべく進軍していたがまさか自分が横槍を入れられるとは思ってもおらず、業盛の突撃に大混乱となる。
「さすが、ヒロユキ様だ!誠に神の眼の持ち主であるな!」
業盛は槍を振るい存分に敵を討つ。
「ヒロユキだと?土御門か!退け、こうなると戦にならんわ!」
松永久秀は急ぎ退却を行う。
業盛も森の中の為に深追いすることを止め、一時ヒロユキが待つ本陣に戻る事にした。
「業盛、お疲れ様。」
「ヒロユキ様、流石ですな。読み通り敵がいましたよ。」
「動物が伝えてくれたからね。それより長政殿が三好三人衆を破ったよ。
中々の攻撃力だ。」
「確かに見事ですな。」
鮮やかとはいえないが、見事な武勇で敵陣を打ち破っていく姿は見事としかいえなかった。
そして、三好三人衆を打ち破った後、信長の部下達が摂津に向かい進軍する。
そして、俺達は京の都に信長と共に入ることとなった。
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