究極の敵 達到字文万百
前書き
区切りがよくて短いので、本日予告なくこの2話目を投稿しています。前話も結構重要なこと書いてるので、ぜひそちらからご覧になってください。
ではどうぞ。
◆
じつは百万文字書いてました……。
つい昨日のことのように思えますが、一年半ちょっと書いてることになります。
はずかしい作品ですが、皆様に楽しんでいただけていれば幸いです。
うんうん唸りながらなんとか文字数と話を合わせることが出来ました。
それでは皆さん、一年生編のラスボス行ってみましょう!
◆
■
◆
時間を動乱の少し前、まだコピーの悪魔達が解き放たれる以前に巻き戻す。
場所は当然、イギリス……ストーンヘンジ。夏至の太陽が石の位置と組み合わさり、古代の天文学、暦学の謎が詰まった神秘の場所。
だが現在は、恐ろしき企みの中心だった。
「ふむ」
眼鏡をかけた、白人の中年男性が顎をさする。彼、ルキフグスの契約者にとって、上手くいったこともあれば、いかなかったこともある。
まずいかなかったこと。
「
ストーンヘンジの中心で、アーサー王とそのモデルに関連する名前と、悍ましき名を連ねているのは、ルキフグスの信奉者達だ。しかし、彼らは一時的にナヘマーを信仰していた。物質主義を司るナヘマーは、生命の樹の王国と対をなすため、イギリスという王国を破壊する補助に、利用できないかとルキフグスは考えたのだ。
そして、アーサー王とは直接関係なく、関わったのはマーリンだが、アーサー王伝説で登場しているストーンヘンジで虚無と神とアーサーの名を連ね、アーサーの概念を弱体化させようとしていた。
「ダメ元とは言え上手くいかんか。アーサー王が死んだカムランならあるいはだが、場所がはっきりしないからな……」
だが、これは先にも述べた通り、上手くいっていなかった。とは言え元々綴りが滅茶苦茶で合致せず、やるだけやってみるかといった企みのため、ルキフグスに失望はない。
「まあいい。イギリスも白き竜の方は分かるだろうが、こちらはそう気が付かんだろう」
一方、上手くいったのは、動乱中でもイギリスが、ルキフグスの思惑のもう片方に気が付かなかったことだ。
「白き竜を別次元から連れてくるのが成功するのもよし。もう片方が成功するのもよし。どちらでもイギリスが滅ぶのだからいい」
序列四十一位、水を司るフォカロル。
序列一位、バエル。
鰐に跨ったアガレス。
七つの大罪の内、色欲の大罪アスモデウス。
七つの大罪の内、ベルフェゴール以外でも、怠惰を司るとされるアスタロト。
そのページが、ストーンヘンジの中心で揺らめく。
そう、ルキフグスにはどちらでもよかったのだ。
白き竜でもよし。
ある四十一章の一に登場する、釣り針で鰐を釣りあげるもよし。
水を、海を支配する鰐の名を……
レヴィアタン。
七つの大罪の内、嫉妬を司り、サタンとベルゼブブをも凌駕するのではと謳われる、悪魔の中の悪魔。
あらゆる攻撃をはじきながら全てを粉砕し、世界の終りまで死なぬことを約束された無敵の存在にして、怪物の中の怪物。
またの名を。
究極の生物、リヴァイアサン。
◆
後書き
ようやく貴明が拒絶担当(今回の首謀者ルキフグスの座)の狭間君と、愚鈍担当(七つの大罪、暴食でもあるベルゼブブの座)の東郷さんカップルに五月蠅く【嫉妬】してる理由が書けました。直接は関係ありませんが、こいつが出ると言う匂わせでした。
余談ですが実はこの三名、クリフォトで拒絶と愚鈍は隣り合わせで繋がり、無神論を下にして逆三角形を作ってる組み合わせでもあります。そのせいか、相性いいようで悪いんすねえ!
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