幕間 四凶、妖異襲来。第二次九州支部の戦い。事典風 300話まであと7話!

前書き。長らくお待たせしました。多分300話まで毎日連続投稿できると思います。多分……。




 第二次九州支部の戦い


 時 2021年11月5日


 場所 異能研究所九州支部沿岸要塞、及びその周辺の海岸


 結果 人類の勝利


 衝突した勢力 

 人類側・異能研究所九州支部・異能研究所本部・自衛隊・伊能異能学園・周辺協力者

 妖異側・深海海洋系妖異


 戦力

 人類側・約300名

 妖異側・約1000体


 部隊 

 異能研究所九州支部要塞防衛部隊、並びに即応部隊・異能研究所本部即応部隊・自衛隊対妖異即応部隊


 著名戦力 

 人類側 異能研究所九州支部支部長源義道・異能学園学園長竹崎重吾 

 妖異側 渾沌・窮奇・檮杌(四凶については推定)・海坊主・がしゃどくろ


 被害数

 人類側・軽症者数名

 妖異側・全滅


 第二次九州支部の戦いは、2021年11月5日に異能研究所九州支部沿岸要塞で発生した、妖異の攻撃に対する防衛戦闘である。


 ◆


【概要】


 午前10時頃、九州支部沿岸要塞(以下要塞)の警戒網が、渾沌・窮奇・檮杌の襲来を感知。偶々居合わせた九州支部支部長源義道が指揮を執るが、直後に3柱の反応が消失。しかし、緊急妖異危険事態法に則り、関係機関に連絡を開始。並行して周辺の民間人に退去命令と、周辺異能者への協力要請を発令する。


 その5分後、最初の増援として伊能異能学園学園長竹崎重吾が超力者の転移で到着。その後続々と、日本各地より即応出来る異能者が要塞に集結する。


 更に5分後、要塞が海中から沿岸に向かってくる妖異の大群を探知。源義道が要塞を中心とした防衛戦を決断。300名の精鋭が要塞に配置され、周辺から集まった異能者は民間人の避難の手助けと最終防衛線に配置される。


 自衛隊が避難民以外に対して周辺海域を完全封鎖。即応部隊の一部が要塞に配置される。


 午前11時前、妖異が海岸より上陸を開始。第二次九州支部の戦いが開始される。


 戦端は人類側の魔法使い、超力者を中心にした遠距離攻撃で開かれ、遠距離攻撃手段に乏しい妖異側は一方的に攻撃されるが、甲殻類や貝類の形をした妖異が先頭に立ち、物量も合わさってに上陸に成功。しかし砂浜で人類側の式神と近距離で交戦して行軍が止まる。


 その後、機動力の高い魚人型の妖異が要塞防衛線の突破を試みるも、接近戦が得意な霊力者が迎撃。要塞を中心に多方面で激しい機動戦が繰り広げられる。


 開戦より10分ほど経過すると海面が急上昇。後に海坊主と認定される大鬼が出現。竹崎重吾が対応して一撃で消滅させる。


 そのすぐ後、陸地で妖異の死体が集合。後にがしゃどくろの一種と認定される大鬼が出現。源義道が対応して一撃で消滅させる。


 開戦より30分。特に巨大で重装甲だが鈍重だった甲殻類、貝類妖異が遅れて海から現れ始める。異能者の平均戦闘時間は30分前後なのだが、要塞に集結していた戦力は精鋭だったこともあり余力が十分で、寧ろ戦闘がより激しくなる。


 開戦より50分。妖異側の後続が途絶え、上陸していた妖異もほぼ打倒される。


 開戦より1時間。妖異側の戦力が壊滅。後方に待機していた異能者達も加わって掃討作戦に移行する。


 午後18時。源義道が妖異の掃討を完全に完了したと判断。勝利宣言。


 ◆


【反応】


 各界・著名人の多数が迅速に対応した異能研究所、並びに関係者を称賛。


 異能者互助組合・妖異に対する責務を完璧に全うした関係者全てに感謝を述べると発表。


 異能規制委員会・異能者が個人に許されない過剰武力を所持していることが明るみになったと主張。



 ◆


【問題点】


 民間人が異能者の攻撃の流れ弾に当たって負傷したと主張しているが、本人の主張以外に物的証拠が存在せず、その怪我も異能者の攻撃にしては軽傷で非常に信憑性が低い。


 ◆


【関連項目】

 第一次九州支部の戦い





























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この音声ログは■■■■年に録音された忌神との会話になります。


音声ログを再生します。


■■■『単刀直入にお伺いしたいのですが……貴方は人類を滅ぼすつもりはありますか?』


忌神『え!? いやいやないですよ! 全く! 欠片たりとも!』


■■■『そうですか』


忌神『態々自分がしなくとも滅びるんですから!』


■■■『それは……どういう意味ですか?』


忌神『人間が人間でいる限りお互い殺し合うのは定めですからね。今は核を持ってるんだから猶更ですよ。キューバ危機もあと一歩の瀬戸際だったでしょ? 暗黒の土曜日だった10月27日か、キューバ危機の終わりを迎えた28日か。アメリカ参謀本部がせっついてほぼ流れが出来てた10月30日のソ連への空爆が実行されたら、第三次大戦が起こって滅んでたでしょうね。ああ、29日は少し象徴的ではないですか? キューバ危機の終わりと幻の第三次大戦に存在するぽっかりとした空白。人の理性が踏み止まってギリギリで作り出した平和の日。でもですよ? 今の人間が暗黒の土曜日の再来を絶対に起こさないと断言できますか? 28日に手を取り合うことが出来ますか? 平和の29日と滅びる筈だった30日の線を踏み越えないと保証できますか?』


■■■『……』


忌神『はっはっは! もっとこう、大洪水の様に神が人類を粛清してリセットするって話になると思いましたかね? 邪神にあるまじき発言で混乱させちゃいましたか! おっと、脅かすような言い方をしてすいません。自分と皆さんでは時間に対する感覚が全然違いますから、今すぐ人類が滅びる訳じゃありませんよ。1万年先かもですし、案外自分の予想を裏切って滅びないかもしれません。でも知っておいて欲しいんです』


■■■『何を……でしょうか?』


忌神『妖異も今の弱り切った神にも人間を死滅させるような力はありません。出来るのは人間なのです。そしてもうラグナロクや黙示録を、人は自分で引き起こせます。人は自ら暗黒の27日を迎え、28日には話し合いが纏まらず、平和の29日を容易く踏み越え、滅ぶはずだった30日をいつでも起こせるのです。ね? 態々自分がなにかする必要ありますか? ノストラダムスの予言、滅びる1999年7の月、超えられるといいですね。そして超えた後も滅びないといいですね』

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