8月5日

『夏の蒼い空に、君が白い手を伸ばして、灼熱の太陽を掴む。白い雲が集まり、涼しい風が吹けば、光と音と雨が大地を潤す。そしてまたセミが鳴いて夏を連れ戻し、君はまたそっと太陽に手を伸ばす』


 君のことを眺めていて思い浮かんだ文章は、書き留めずにはいられなくて。僕はいつもこうして君を見つめている。







 縁側で仰向けになって、青い空を見つめる。眩しい太陽はいらないから、私の手で握りつぶそう。

そのうちに涼しい風に変わって、空は黒くなって、私のいる縁側まで濡らす。

セミのうるさい声が戻り、日差しも出てきたけど、やっぱり眩しい太陽はいらない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る