第6話

結局のところ。

総合テスト中、俺の隣席に座る幼馴染のユーコが俺にカンニングをさせる訳がないだろ、ということになり(当たり前)、俺は悲嘆に暮れた。

仕方がないので、

三日間、徹夜で勉強して、何とかして成績を上げ、おっぱいを揉むという願望を達成するべく頑張ったが、夜通し頑張ったことがかえって裏目に出た。


肝心のテスト中、睡魔に襲われ、

爆睡するという失態を犯した。


こうして、俺は。


全教科零点という過去最低の点数を叩き出した。


成績表返却時。


ユーコが、それを覗き込んできた。

そして、


「零点とか、バッカじゃないの!

過去最低点なんじゃないの!」


とでかい声で言ったんだ。

グラスのみんなが、その声に驚いて

俺らを見た。

担任の山田先生も、ユーコに向かって、

「おい、ユーコ、静かにしろ...!」と

思わず声をあげた。


「あ、すいません」


「あー、どーせ、俺はバカですよ」

と俺は小声で返したら、

ユーコが変にモジモジしてた。

それから、徐に口を開いた。


「シンジ、あのさ...!」


「ん?」


「実は、私も過去最低点なの」


「は?嘘だろ....」


ユーコは、俺に成績表を見るように

促した。


「ほら、酷い点数でしょ...?」


「どれどれ...」


受け取って見ると。


「マジで!?」


今度は俺が思わずでかい声を上げてしまった。


だから、今度は俺が山田先生に、

「おい、シンジ、うるせえぞ!」

と怒鳴られた。


「あ、すみません」


だって。


ユーコときたら。


いつも、350点くらい取ってる筈なのに。

俺よりいい点、取ってる筈なのに。


まさかの、総合点100点落ちの250点だった。



「これは、もうさ。私もシンジと

一緒に

巨乳で美人な家庭教師の先生に勉強教わらなきゃダメよね...?」


ユーコの奴。小さな声だが、

巨乳で、に、先ずアクセントを置いて。

次に、美人な、にアクセントを置いたぞ。

嫌味くせー!


「今日、家に帰ったら、お父さんとお母さんに

私も家庭教師に教わりたいって相談してみよっと」


「な....!?」


ニヤニヤしてるユーコ。


もしかしてもしかすると。

ひょっとしてひょっとすると。

ユーコの奴、わざと悪い点数とって、

俺と、家庭教師の先生との甘々な仲を引き裂く

つもりだ....!!

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