第21話 居間のトロフィーは見てないのか?

「はぁ、うちのご先祖様ってすごい人だったのね。」


「本当はそろそろ話す頃合いだったのだが、たまたま早くなっただけだ。


うちの国はこの大陸の北側にあるからな。


100年に一度魔王が復活する、なので第一継承権があるものがその魔王と呼ばれるモノを倒す役目を担うのだ。


さらに言うと私がそれだ。」


「え?お父様勇者だったの?」


「そうだ、居間のトロフィーは見てないのか?」


「いや、ゴルフ大会のトロフィーなんかだと思ってたしあんまり興味なかったから…。」


「(´・ω・`)ショボーン」


「お父様、ごめんなさいm(_ _)m」


「いや、いいんだ。話を戻そう。」


「結論から言えば画像の生命体は魔王ではない、私の見た魔王は人間に近い存在だった。」


「そうなの?」


「ああ、お祖父様。お前にとっては曽祖父に当たる方から聞いた特徴も同じ人間に近いものだった。

表現としては魔族に近かった。」


「あー、よくギルドや魔法関係のショップにいらっしゃる方々ね。

よくお話するわ。」


「うむ、しかしこのまま放おってはおけない。

騎士団長、至急魔法師団を派遣してくれ。」


「はっ、かしこまりました。直ちに招集いたします!!」


「お父様、私の魔法で焼いた方が早くない?」


「いや、危険かもしれないものに娘を近づけさせたくはない。

むしろ万が一の際にお前には温存してもらいたい。」


「わかりました、お父様。その時は全力を尽くしますわ。」


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