第20話 ちなみにうちのご先祖様だ。
遥か昔、かつてこの世界を支配していた大帝国が研究していた超魔法技術であった合成獣…通称キメラ『CHIMERA計画』あらゆる生物、魔物の遺伝子を組み換え最強の生物を作り出す研究。
すべては永遠に世界を牛耳るため大帝国の威信をかけたプロジェクトであった。
しかし、それは神々の怒りを招いたのだろう。開発に成功、最初の起動実験を行った際それは動いた。
大帝国の領土を焦土に変え毒を撒き散らす怪物となる。
世界は絶望の闇に包まれる、もう未来はないと。
しかし、神はチャンスを与えた。時と空間の狭間から一人の男が現れた。
その者光り輝くオーラを纏い、闇を打ち払った。
闇に包まれた世界は少しずつ光を取り戻す。
そして作られた怪物を倒し世界を救った、男はこの世界を去っていったという。
「というのが古代から語り継がれていた今どきの子供でも知っている伝承よね。」
「そうだ、過ぎた力は使うべきではないという教えだが。実際に起こったことだ。」
「んで、あれってその怪物なのかな?」
「わからぬ、その怪物は死後も瘴気を放ち大地を腐らせたそうだ。
当時の聖職者たちが幾つかに分け各地に封印したそうだ。だがある時何者かが北に封印していたそのモノを解き放った、それは意思を持ち自らを魔王と呼称した。」
「あー、おとぎ話だと魔王を倒した勇者様とお姫様が結婚して国を作ったっていうのがあったけ。」
「ちなみにうちのご先祖様だ。」
「マヂで?」「マジだ。」
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