第9話 『第3652回 チキチキ春の大狩猟祭、ポロリはないよ? 協賛イーグランド王国』
王都から約30キロほど離れた平原にたくさんの人間たちが集まっていた。
その数約30万王都並びに周辺の街から集められた冒険者約5万、王国騎士団約5万、王国軍20万の軍勢である。
皆その顔には悲哀を帯びてはいなかった、むしろ歓喜の表情でいまかいまかと時を待ちわびていた。
彼らの前にはとある段幕が掲げられていた。
『第3652回 チキチキ春の大狩猟祭、ポロリはないよ? 協賛イーグランド王国』
季節は関係ないがだいたいこの時期に始まるので高ランク冒険者はあえて遠方に行かず周辺に留まっていたりする。
なお、王国騎士と軍所属の人々は査定に響くのでなるべく多くの戦果を上げようと今から目が血走っていた。
そんな中突如現れた深紅のポニーテールを靡かせた乙女が舞い降りた。
「いやー、今日もあっついわねー(´-ω-`)」
「姫様始まるまでまだしばらく時間がありそうです、日陰をご用意しておりますのでこちらでおくつろぎください。」
「ありがとー、さすマリねー(о´∀`о)」
「お礼であればのちほどぬぎたての…」
「訂正、ド変態駄メイドめ!」
「むしろその罵声がご褒美です!(о´∀`о)」
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