自転車がとまった

 数日前に自転車がパンクした。

 しかしうちの旦那は自転車の修理ができる、いままで褒められることなど書かれることのない旦那の唯一(笑)尊敬できることである。


 そして新しいタイヤに交換してもらい、とても走りやすくなった自転車でその日私は郵便局によりそのまま買い物へ行こうとしていた。

 しかし郵便局に向かう途中、なんかたまにタイヤがボコボコしている気がした。しかし新しいタイヤだし、あまり気にしていなかった。

 そして無事郵便局につき次は買い物へ行こうと自転車を走らせた。

 しばらく進むうちに、だんだんボコボコが気になるようになってきた。とりあえず自転車を止めタイヤを確認するが見た感じ特に異常は見つからない、そう思って自転車にまたがった時それは起こった。

 

 ペダルを踏むがさっきまで回っていたペダルが全く動かないのだ。

 つい先ほどまで漕いでいたはずなのに、もう一度自転車を降りタイヤを確認する。

 タイヤ全部を確認しよと手で回そうとしたがそれも回らない。

 

 その日の東京の最高気温は37度。

 時間は昼の11時半ごろ。

 私のいるところは住宅と線路脇の一本道、見渡す限り日影はない。


 ただのパンクなら自転車を押していけばいつかは日影が見つかる、しかしタイヤが回らない自転車は手で押しても動かない。

 自転車を持ち上げてとりあえず端によるが、後ろに子供を乗せるため用の自転車(荷物が沢山乗るので、乗せる子供はもういないがまだ愛用中)普通の自転車より重い。

 

 途方にくれる。まだ買い物前でよかったとおもいつつ、このまま自転車を持ち上げて家に帰るのは不可能。

 照り付ける太陽。

 とりあえずリモートで家にいる旦那に緊急連絡を入れる。


「自転車が動かなくなった」


 すると工具を持ってきてくれることに。

 幸い家から自転車で10分ほどのところだったのですぐに旦那は来てくれた。

 それでも私はどこか日影がないかと探したが、あまり自転車から離れるわけにもいかず結局近くを無駄に歩いているうちに旦那到着。


 熱でタイヤの空気が膨張した? そししてタイヤが溝から外れてしまったらしい。

 空気を抜きタイヤを溝に戻したところでタイヤは動くように、ただ中のチューブは破損してしまったので、再び自転車はパンク状態に。


 まあ、こういうこともあるさ。

 でも炎天下での故障はきつかった。

 せめて郵便局で止まってくれていれば中で涼めたのに。

 炎天下での応急処置は暑かった。


 それでも旦那がリモートで家にいてくれて助かった。そうでなかったら自転車をそこに乗り捨てていかなければならなかっただろう。

 紙とペンがあれば、後で取りに来ますと書き置きしておいておけるが、そんなものも持ち歩いてないので、放置自転車として撤去されてしまっても困る。


 そうして私は旦那の乗って来た自転車で買い物へ。

 旦那はとりあえずパンクはしてるが動くようになった自転車で家に帰ってもらった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る