第四話 梨恵の違和感
授業中、菊花の言葉を梨恵は気にかけていた。
菊花の言う通り、少なくとも外部の犯行ではないのだろう。
だが、何のために盗んだのだ。
最初に菊花が疑ったのは同性愛者の蘭であった。しかしそれならば、疑わしい人物がもう一人いるはずではないか。
いや――そんなことはないとは思う。
だが、
――何が変わっている?
恋愛の対象が女性へ向くこと。軍隊や兵器に詳しいこと。夜中にどこかへ消えること。――着替えを他人に見せたがらないこと。
朝、梨恵が目を覚ますと
それがなぜかは分からない。
だが、まるで下着や身体を見せたがらないかのようだ。
加えて、
――けれど、だから何?
それらは全く別々の出来事でしかない。けれども、何かがつながりそうで、つながらないような感じがする。この違和感は――何なのだ。
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