第17話⁂メイの野心!⁂
仁の事故死にはなんとメイが???
実は若干17歳で日本に留学の為にやって来たメイは、やっと夢にまで見た日本に来る事が出来た喜びで一杯ですが、その反面異国の地で不安に押しつぶされそうです。
そんな時に仁が忙しい江梨菜に頼まれて親身に相談に乗ってやっていたのです。
もちろん仁も忙しい中を裂いてでも愛する江梨菜の妹メイの事を最優先で食事にショッピングに付き合っています。
ある日姉のドラマの楽屋を訪れた時の事です。
ドアを開けて中に入ると姉と仁が、誰はばかる事も無く熱い抱擁を重ねているではありませんか?
{これが本当の事なのに、付き合っていれば当たり前の事なのに、どうしても譲れない!あの仁の優しい笑顔、優しい仕草、眼差し、全てが姉江梨菜だけに注がれるなんて絶えられない!}
実はこんな経緯が有ったのです。
フィリピンでは大家族で共同生活を送っている人達が非常に多いのですが、ご多分に漏れずメイの家族も大家族なのです。
父親の弟ジョセフ夫婦と子供2人も一緒に狭い家で生活しています。
それにおばあちゃんとメイの家族の12人家族だったのですが、江梨菜が居なくなったので現在は11人家族なのです。
それを江梨菜の仕送りと伯父ジョセフのわずかな仕送りだけで支えているのですから仕送りを絶たれたら路頭に迷うのは目に見えています。
たまたま長期就労ビザで日本に出稼ぎに来ていた弟ジョセフに「もうどうしようもない!これでは一家諸共餓死する。八方塞がりだ!仁と江梨菜が結婚さえしなかったら送金は途絶える事はないだろう。仁を殺すしかない!ジョセフ仁を殺せ!」と大酒飲みのメイの父ポ-ルが弟ジョセフに強要したのです。
その話を聞いていたメイは「いつも優しい仁を殺したら絶対警察に訴えてやる!」と伯父のジョセフに悪態を付いていたのです。
あの夜もいつも優しくしてくれる仁を何としても救いたい一心で説得していたのです。
「頼むから別れてくれ!さもないと殺される!」と警告に行っていたのです。
{それなのに今私の目の前で皆の仁を独り占めしている姉が許せない!それ以上にこれから永遠に2人のラブラブな愛に満ちた見つめ合う姿を見続けさせられる。そんな苦しみに耐え続ける事など・・・}
愛が憎しみに変わり「ジョセフ伯父さんいいよ!殺して!」
そしてあの大惨事となったのです。
伯父はとっくに日本を脱出しています。
事故死として処理されたのです。
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それにしても子供達は一体どこに消えたのか?
なんと今までに養護施設〔ハッピ—ハウス〕の18人もの子供達が行方不明になっているのです。
一体何処へ
2005年4月この施設のアルバイトを始めて3年目に突入したメイは姉の江梨菜と国際電話をしています。
成績優秀なメイは江梨菜に「お姉ちゃん私日本に留学したい!お願い社長に頼んで欲しいの~!」
「もちろん頼んでみるわね!」
何故⁉メイが日本にこだわるのか?
それは姉江梨菜の影響がかなり影響しています。
{姉のようになりたい!}1にも2にもただそれだけなのです。
{もちろん姉のように美人じゃないので頭脳を使い何とか姉に追いつきたい!富を得たい!}
その為にはあの社長賢伍の弱みを遺憾なく利用して・・・?
メイは自立支援センターにアルバイトをしていましたが、姉江梨菜の計らいで円満退職。
更には金銭面の援助もして貰って晴れて留学の手筈が整ったのです。
そしてメイは17歳で日本に留学。
2年目に日本留学試験にやっとのこと合格。
苦労の甲斐もあり19歳で日本の第一希望の大学に見事合格したのです。
優秀だったメイは奨学金制度を利用して更にはアルバイトも懸命にこなしなんとか大学を卒業出来たのです。
そして父賢伍の秘書となったのです。
社長としてもメイに秘書になって貰ったのには訳が有るのです。
まだ貧しいフィリピンでは職を得るのも至難の業。
そこで自立支援センターの子供達を就労目的で日本に派遣する仕事を任される事になったのです。
日本は高齢化が徐々に進み若い人手が急務です。
2010年を境に若者達が減少傾向にあり不安材料の一つでも有るのです。
数年後には一気に高齢化の波が押し寄せて来るであろう見解なのです。
就労ビサを取得させてメイは子供達を美容院やレストラン、ファストフード店、更にはコンビニ等に就労させましたが?言葉の壁や国民性の違いで長続きしない子も多いのです。
そこで考えられた苦肉の策が???
実は地方の農家は跡継ぎ問題に頭を抱えています。
又近年は一生独身を貫く男性や女性が急増しているのです。
理由としては(交際相手がいない!)
直近の2015年に行われた調査結果では実に未婚の男性の7割、女性の6割が、『交際相手がいない』という現状なのです。
2015年27歳のメイはそこに目を付け外国人との真剣な交際と銘打って結婚相談所〔ウエディング*マッチング〕を開業したのです。
農家の跡継ぎや婚期を逃した男性達や女性達、更には交際相手を外国人に限定する男性達や女性達等(理由は顔立ちがはっきりしていて生まれる子供に期待が持てる)で日夜ごった返しています。
そして若干18歳や19歳で良縁を見付けて幸せになって行ったのですが?
メイはそれに飽き足らず寄付金などで運営される一般社団法人〔ハッピ—キュ-ピット〕養子縁組あっせん事業にまで手を拡げていったのです。
親に育児放棄された子供達や無国籍の子供達、更には養護施設〔ハッピ—ハウス〕の子供達やスラムのフィリピンの子供達を日本人夫婦に斡旋していたのです。
寄付金を募り一人の子供に対して120万円~180万円で斡旋していたのです。
外国人の子供達は目がくりくりして可愛い子供も多いのでとんでもない荒稼ぎに有りつけたのです。
ここの斡旋事業所は可愛い子が多い、親切、丁寧、という事もあり人気が有りなんと3年間で約1億円近くを荒稼ぎしていたのです。
社長の賢伍も弱みを握られているので目をつぶっていますが、この脇の甘さが原因でとんでもない事になるのです。
それに懲りずフィリピンの子供達に売春までさせようとしています。
そして大事件が!
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