第10話⁂新しい家族!⁂
江梨菜は現在都立青葉台小学校の3年生。
帰国子女の江梨菜は日本語に四苦八苦しています。
それでも同じ帰国子女の真紀ちゃんと偶然同じクラスになり日本語も瞬く間に覚えて楽しい学校生活を送っています。
又母の美登里は良き母親になろうとお料理にお裁縫など全て江梨菜中心に慣れない手つきで頑張っています。
江梨菜が家に来るまでは全てお手伝いのとよさん任せだったのですが?どうした事でしょう。
今はまるで人が変わったように。
それもこれも江梨菜に喜んでもらいたいばかりに必死に取り組んでいるのです。
その為最近は料理教室と洋裁教室にも通い出したのです。
只々江梨菜の喜ぶ顔見たさに。
休みには健吾と3人で江梨菜の喜ぶデズニ―ランドや動物園、又春には桜前線を追いかけ日本古来の美しい原風景に触れながらの日本縦断を、夏は灼熱地獄の東京を離れ軽井沢の別荘での束の間の休息、秋には燃えるような鮮やかな紅葉巡り。
美登里は今幸せの頂点に達しています。
愛する夫そして最近できた自慢の美しい娘。
この幸せが未来永劫続くと信じて疑わなかった美登里。
********
江梨菜は現在小学6年生。
母の美登里は遠縁の親戚の葬儀の為3泊4日で仙台に出掛けたのです。
けれども地方も高齢化が進み最近はめっきり親戚が減って来ているので早々に帰宅したのです。
江梨菜の大好きな仙台名産のずんだ餅や仙台牛タン更には笹かまぼこを所狭しとキャリーバックに詰め込み喜び勇んで家に駆け込んだのです。
{だ~れもいない!異様な空間なにか…女の感じる???淫靡なとでもいうのか………?}
すると風呂場から何か異様なうめき声「グウウウ~ウウウウウ」そ~っと覗くと江梨菜の歪んだ顔から感じる悟りのような?あきらめに似た今まで見た事もない悲しそうな表情…?
その可愛い愛娘を賢伍が今まさに、まだ大人になり切らない蕾のような江梨菜の乳房を身体を狂ったように貪る姿が………。
今までに見た事のない賢伍のあの雄の………。
本性を剥き出しにした高揚した姿に一体何が起こっているのか?
噓であってほしい!
きっとこれは悪夢に違いない!
そして頬っぺたをつねってみたのです。
「イタッ!」
美登里の瞳から知らぬ間に涙が泉のように溢れ出ています。
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