第8話⁂真実が!⁂

2008年新緑の眩い5月の仁が事故に合う5日前に江梨菜のマンションを訪れた人物がいます。

それは若い女性です。そこには仁もいます。「仁さん江梨菜ちゃんあなた達の付き合いは事務所スタッフも両方の御家族も猛反対!今一番旬の2人が恋愛関係など以ての外!24歳と20歳まだまだこれからという時に結婚したいなど以ての外!江梨菜ちゃん家に戻りなさいよ!」

「イヤよ!絶対に!」

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話は遡り***

時は1996年に遡ります。

父の賢伍はフィリピンに頻繁にやって来ています。

それは言わずと知れたストリートチルドレンを救う為の下見に訪れているのです。


その時に 路上で寝泊りしている子ども達の中に一人異彩を放つ女の子がいたのです。

こんな路上生活を送っているにも拘らず、真っ青なブル-の布地にオレンジ色のブ-ゲンビリヤの花が散りばめられた可愛いワンピ-スを着た何とも言えない美しい女の子。


それは女の子の戦闘機の様なもの、どんな事をしても金持ちの大人をモノにしたい、掴みたい一心の8歳の女の子に出来る唯一の方法なのです。

{まあ!まだ8歳の女の子が末恐ろしい事を?当然可愛い事を重々分かった親が着せているのでしょうけれど?}それほどこのスラムで生きる子供たちは切迫しているのです。


その時まだ8歳のこんな幼気なまだ自分の事すらまともに出来ないであろうこの少女の背負っているモノの大きさを物語る悲痛な眼差し。

賢伍はこの時40歳この儚げな少女に釘付けになったのです。


そして家庭の事情が分かって来たのです。

母が病気がちで5人兄弟の兄達が貧乏で酒浸りの父に次々と売られていると言うのです。


この現状化この界隈では足長おじさんで有名な賢伍をよく知っていたジャスミンは切羽詰まって「お兄ちゃん達が酷い目に合っている、どんな事でもします。助けて下さい!」と頼み込んだのです。


そしてこの少女を何とか救い出したい一心で東京に連れ帰り順当な教育と生活をさせてやろうと連れ帰ったのです。


きっと妻は許す筈がないだろうと覚悟はしていたのですが?

丁度子供も授からなかった事もあり妻の美登里は大歓迎。

それもその筈夫婦生活が皆無に等しい状態ですから。


妻もよく我慢をしたものです。

こんな夫でもよっぽど申し訳ないと思ったのか?最近はあちこちに連れて行ってくれるのです。

美登里はそんな夫でも惚れ切っているのでプラトニックな愛に満足しています。

寝る時は賢伍にしがみついてプラトニックラブに浸っているのです


又申し訳無さも手伝ってか?湯水のごとくお金を使っても文句の一つも言いません。

そこにこんな美少女のプレゼント嬉しくて天にも昇る思いです。


そしてジャスミンの家族には月々それ相応のお金を送金することで話が付いたのです。

兄達も何とか救い出してもらいジャスミンの東京暮らしがスタ-トしたのです。


ですが?????






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