第6話⁂壊れた父賢伍!⁂
1974年父の賢伍は東京の国立大学は軒並み不合格。
それでも愛知県最難関国立大学N大学には見事合格、その為4月から名古屋の国立N大学に通っています。
まあ義母栄子と馬が合わないので{やっと抜け出せた!}そんな思いで今は{やっと幸せになれる!}一筋の光明が差し込むそんな思いで一杯なのです。
元々母親譲りのハンサムボ―イ
あの時代の若者達のファッションを取り入れた長髪にあの頃アメリカからヒッピーファッションの到来で裾の広がったブーツカットデニムのジ-パンにデニムジャケット姿の賢伍はその甘いマスクと抜群のファッションセンスで女子学生達の憧れの的。
ある日賢伍の下宿先マンションに1学年上の初美が「学生証明書を拾ったから………」と届けてくれたのです。
そこで近くの喫茶店でお茶をしたのです。
デュ-クボックスから流れるあの当時流行った神田川が流れて〔♪あなたはもう忘れたかしら赤い手拭いマフラーにして…………♫〕
それからは初美が度々賢伍の下宿に何だかんだと口実を付けて世話女房気取りで迷惑も顧みず図々しくやって来るのです。
ある日初美が「私今日泊っても良い!」
「アッダメダメ用事が有るからさ~?」
「イヤ私何時までも待ってるから!」
そして2人は自然の成り行きでベッドを共にしようと初美の身体を?
「あああああああ!ダメだ———ッ!」
賢伍は震え出したのです。
*********
幼い頃の義母栄子の度重なる言葉の暴力と虐待。
義母の虐待はあの日から始まったのです。
賢伍は妹の真弓を風呂に入れている義母栄子に「僕も入りた~い!」
妹が産まれてから急に冷たくなった義母、子供ながらに感じる胸騒ぎ、義母を取られたくない思いで一杯です。
妹が出来てから妹に掛かり切り、何とか振り向いてほしい。
そして風呂場に飛び込んだのです。
””パッシャ―ン””水しぶきが勢い良く飛び散ります。
「鬱陶しい子だね~!ピシャリ」と頬を思いっ切り叩いた義母栄子。
あんなに優しかった義母栄子が何故⁉悲しくて!悲しくて!思いっ切り泣く賢伍。
「ワァワァ~~ン😭」
まだ真弓が居なかった頃は泣くと真っ先に飛んで来て抱きしめてくれた義母栄子。
泣く手の隙間からいつ義母が飛んできて抱きしめてくれるか見ていると、今まで一度も見た事のない愛情の一欠けらも無い鬼の形相で睨み付け「お前のその目益々雪乃に似てきて!ああ!イヤだ!イヤだ!」そして髪の毛を掴み土間に放り出したのです。
賢伍の心はあの頃から少しづつ壊れて行ったのです。
子供だった頃の義母栄子の大きく吊り上がった目や口そして大きな乳房や身体、手、足、全てが言葉の暴力と武器なのです。
大人の女が怖い!怖い!怖い!
それでも賢伍もやっと愛する人を見つけたのです???
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