3.上手く馴染むものですね
ペルジャハル帝国のカールハプルは、古くから
町を東西に分ける中央運河を北上すると、のんびりした船足でも半日ほどで
現在、運河の交通権はエスペランダ
港に降りると、
売り買いされているらしい黄色、黒色人種の
その目元をぎらぎらさせた、乱暴な
「さて、どうしよっか」
「ヤハクィーネ様のお話では、クジロイ様が
同じように白い
ジゼル達三人も、肩に乗せたリントとメルルのせいもあって、いくつもの
「私が
「少し探してみて、難しいようならそうしましょう。あの目立つ
「だから、
長い黒髪を後頭部で
「イスハバートの時も感心しましたが、
「
「ここまでの距離を、
「
「そう言って頂けると、お尻の穴を
クジロイが肩をすくめて、マリリに手を伸ばした。
「
マリリの
「チルキス族だけじゃない、大陸の
少しすると、
先頭は、二頭の
馬よりも大きく、
初めて見るのだろう、ジゼルもユッティもマリリも、色鮮やかな
続いて現れた
最後尾の、四頭の
ジゼル達も慌てて続く。外の
ジゼルより若いようにも、ユッティより成熟したようにも見える、
豊満な
「私はネクシャラ、この子はヴィルシャと申します。クジロイ様の御用命により、これから私の一座で、皆さまのお世話をさせて頂きます。なんなりと、お申しつけ下さいましね」
一礼し、小首をかしげて笑う仕草が、今度はマリリのような少女にも見える。
それが客の反応を探る
「おいネクシャラ、妙な
「どなたのことでしょう。心外ですね」
「わかってんじゃないのさ。それで、なに、この人達の一座を隠れ家にするってこと?」
「この辺はまだ、女は男の持ち物って意識が強い。一人でいたら、それだけで目立つ。土地の者に
「なんだそれは! 腹立たしい男どもだな!」
「そう言うな。風習ってのは、その土地で生きる知恵で出来上がってる。
クジロイの言う通り、乾燥地帯の厳しい環境下では、限られた
戦闘能力の観点で基本的に
「あたし達には願ったりかなったりだけどさ、ぶっちゃけ、危険よ? つき合わせるのは、気が引けるわね」
「流れ者の
ネクシャラが、
「皆さまの武運めでたく
「
ジゼルが礼を返して、
ちょうど外の歓声も一段落したようで、
「街道で、
「ありゃ。早速、
「警戒は厳重ですが、
ネクシャラがほくそ笑んで、踊り手達も同じように、含み笑いをジゼルとユッティに向けた。
クジロイも苦笑して、マリリの肩を軽く叩いた。メルルまでが、にゃ、と鳴いたが、マリリは
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