怠慢な狐 #深夜の二時間作詩 「発見」

あくなきたいに

しらしめるものが


どこかしこへ継がれている


これら聖なる傀儡と

描かれた札に、

わたしとことり吐瀉くだけに


いまおとしめるだけの

空虚な搏動と乱雑に循環するだけの


しめやかな蕁麻疹を膿んでいく

夜光虫ともすれば

炙り出される身に、

なにかを焚きつけるだろうと

これら音色がまた、

どしゃぶりな潮騒の間際を

縫合するように、


いとぐちを見つけてしまいなさい


難て 目を瞑って。

尻尾を掴むような、華を摘むばかりに、

いまとおりすぎてしまえば、

散らされる暗号とそのときに囚われて

損な 言い訳も利く、

黒い猫とも雪虫とも 耳管が揺する


このみずたまりはなにを湿めすのか


陽炎が徘徊し、蜉蝣が繁殖して、

凡てが入り込むすきが積まれているので

総てうそまぼろしと胸に抱いて

虚栄した真実と模倣すればそれで、


わたしに囚われたあなたが浮かび上がるときが

そこかしこに刻み込まれた 存在を思い出させる



午後11:34 · 2022年1月29日


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