創生 #深夜の二時間作詩『クリスマスの後で』

外皮は雪化粧でしょう

どうせ乱視の理想を素直に頷いて


きっと汚穢も含み煌々と照る

星屑のステージファンタジアであって


わたしたちは多動なギニョール。


その利き腕では強引にも

取り違えた錯覚をフォークで殺し

はぐるまのひずみから拐われて転がり込む

きみがふたつに折れ、

狡猾な落日に今日も出会ったの


困らせたいほどの 無条件的絶対愛アガペー

指でなぞって、うまいとこ塗りたぐる


月の証は糸を繋ぎ、

壊さぬよう優しくベーゼで抱いて

宙に透かしたベールを剥いでしまえば


しとしとと漏れている常識を芸術に置き換える


八百万の濡髪は君がくれた紅い意図で首を吊り

なんどでも熟した右目でなにを得ようが

すり抜けた群青は今日も歩いてくる


無意味に抉り取られたその愛は征く宛もない


終焉を知っていて綴られ、

機械じかけの心臓を刻んで、

忘れがちな蒼い鳥を見つけ出しては手放す。


鳥籠のなかには終始今だけの、安っぽい推論で

熟れた苺が味気なく作り出され、理想のまま


垂涎を齎す可愛そうな、横たわんだ からだ


午前2:06 · 2021年12月26日


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