#深夜の二時間作詩 「雨音」

横殴りの傷みが、キミを哭かせ

がらすの潮騒 濡色のかんざし

おしゃべりな口元を彩る春泥とは、

てらてらぬらぬら、またたきかえし

影も光も垂れ流して生きています

なあなあ。おいとか、しょうもねえ

透明な濡れ鼠に誰が気づくのか

微温nullく手桶にシとまワる一滴に

突拍子も無い嗚咽にヤあざむくテが

手放す運命を綻ばせた匂いが

ガを宙をおよいだから

さらに愛してまった

寝耳が腐っちまったらしいぞと

糞尿程度のじっとりとした

夏の喘ぎが置いてれたまんま

閉じられたあいあい傘から

滑り落ちる喧騒すら憐れに溺れ

まばたきにつきまとう陽と月と

嬌笑の星霜は永げえこと逝って

色みてえな子守唄が蚯蚓をいて

――サアサア、凪嗄なかれていきます

この蛇花火、それこそ後の祭りで

愛撫のよう雨漏りが千里をゆかわせ

有福あぶく吐いてさすっちまうんだから

全く、きれいなおべべのくせシてナァ

しょうもない味蕾に狂わされた

ちかちか、近々、突涸つかれちまった

可愛そうな鑑賞魚だろって、

麻編あみ巣食すくって、身貶みおとすときに

塩雷えんらいのお湿しめりをかぶる、

囁きに徹する ぐしょ濡れの呂律ろれつなら 

まだ癒去いやされるのに

不快な後悔からにげらんねえからこそ

あゝ囁き そりゃあこごえ。ひっついて

どぶの垂涎に八重の華を詠う運命って

浸透する時代を想って

人思いに掻っ捌いて、実を隠す

それにぶ言の葉だけをひた隠してたる


午前3:45 · 2021年8月15日·

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