ミミクリーモノトーン #深夜の二時間作詩「帰り道」
我が家へとかえりつく、
朝靄の宮殿と配色する
その刹那の郷愁は胸の明かりを再度点し
みちしるべと被弾した我が娘よ
悼みと苦しみを歪めて魅せる未完の天の川は
その懐のありがたみと、両手で抱き寄せ
白雲の天にかえりみることがあるのかと、
惨めにもまじまじと夕焼けを仰げよ
てんで無風よ。追い詰められた血の滾りよ
幾何学のひとびとに思い重いの彩はまた、
nullの闘争を呼び
まあかな帰り道に繋ぐ、
人差し指を咬まれた痕は蝕まれ
かつてな生誕に恨みを堕とすといい
かといって初々しさと、着地点は定まらずに
説くように、群青を着せ
彼岸花を撫でては、秋に溺れて
求婚する我が息子と出会う
紅葉は墓穴を掘り汚泥は温い苑、
そして今更、
虫の息を数え
足跡も消せやしないと
自ら孕んだものが、新たな途をつくりつづけ
茨の道に薔薇を咲かせ
祖のバラまいた織の数だけ
光と影に踊る 影の分際を透かすと好い
木漏れ日にかえりたいのに。
此処は
終の棲家に白亜の未知が描かれたのち
どこへも逃げられぬ記憶を紡ぐ、
我がままを過ぎたのち、肉体が滅びても尚、
あなたの記憶に纏わり憑いて、
良いも悪いも描かれ続ける
午前2:18 · 2021年8月8日
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