ideal #深夜の二時間作詩 君に逢いたい

誰もが知っている未来を

ちょうど記憶の中心に生きて滞在し

ただそれを求めるか否か


選別を担っている安い賃金の果てでも、

それでも、この夜のために作り出されたコンパスは

妄想に沈められ

ティンカーベルが翼を休ませたり下ろしたりします


彼女の踊る姿を彼女の目にそのまま閉じ込め

それは明日へのしおりと輝かしています


昨日開通したストリートアートを黒く塗りつぶした

脱出口は、明るいみちゆきだけで飾られて


明日を思って何度も振り返ってみると

首を擡げる(麒麟)は対価として

太陽に届かない想いを 腹に宿して

満ち引きを繰り返す群青に寄り掛かった

舟のように 漂っていたのです


この夜は自由で偽りの星座盤を

空論に埋めて ただ願っている

あの星の輝きは何処のものか


私たちは、いつだって

思い描かれた君に逢いたい


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る