無間に肖(あやか)る #深夜の二時間作詩「虹」

事実とも虚構とも あいそわぬ 

偶然と必然に

重ね合わせたものたち

指先で操るプリズムと躍れば

痩せこけた影もまた救われるです

ひとときの空白に雫がもたらした虹彩の

輪舞に凭れ掛かり啼いている 

ちいさな吹き溜まりに変える 今 

螺旋のモビールに弦下がる獣ども

いきのまれるときのかぜと信じようとも 

個々へ此処まで出逢える

ひとなみに墜ちて終えば 又新しく等しく

一様に泣き喚く産声と

死からはじまる生は稜線を超える 虫の息が 

蔓延る雑踏へ還りつく

苑、架け橋にまた浚われるの 

亘り切れるの 

何処へ向かうの

蜃気楼の瞳の奥に呑み込まれて

終末に救い出される独りよがりのメシア

渦潮撒く大海に降り立った、

ゆくさきにさいわいと顕れる渇望の一端

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