半生DROPS #深夜の二時間作詩 「デザート」


 気高き運命を溺愛する故に、

ハンプティダンプティの生殻を薄くワラって

 髑髏の奥底まで銀灰のスウプを

ひた隠して、ヨロコビと混ざり込みたい

 秘にくぐした間柄に欲を崩し、

不順で弱火なお茶会が描かれているのかしら

 絆にアイシングされた言霊にでも、

押し固められた後悔と愛情の薄墨が

 作り話も懐かしい夏のせせらぎの余韻に焼け付き

包み込まれて砕かれた

 腐ることも生さずに、

いしぶみとして器に盛られている、やすらかな湿潤と

 水溶性ビブラートにかさましされた、

甘くて苦い飴と鞭にも旅立つたましい

 ひめもす終日ジェラートみたいなノイズに

故里ふるさとを授けては差し上げ捧げましょうね

 涸れずに遺った最期の果実をいただいたら、あなたたち、

楽園から追放されて

 氷漬けの琥珀水、

溶け始めた時間を除いて、飲み降したら不変のラビリンスへ

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