第2話 冒険者ギルド
「ここが冒険者ギルドワクワクする」
俺は、今、目の前にある建物を見て胸をときめかせてる。
異世界観MAXな感じがなんとも言えない。
「ソル君!早く入ろっ?」
「あ、あぁ。変な人に絡まれないようにしないとな」
俺たちは、扉を開き中に入った。
ざわざわと騒がしい。だけど緊張のあまり、受付しか目に入らない。
「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件ですか?」
「祝福の儀を受けたから冒険者登録をお願いします」
「お願いします!」
「ふふふ、おめでとうございます。では、こちらの用紙に記入をお願いします。もし代筆が必要ならこちらで記入しますけどどうしますか?」
「いちよ、文字は書けるから大丈夫です」
「ライム、書けます!!」
元気よく手を上げて宣言するライム。
うん、恥ずかしいから落ち着こうね。
「そうですか。ではあちらで記入をお願いします」
指定された場所で記入をする。
名前以外は任意だったため、書かなかった。
「はい、確かに受けとりました。それでは、ソルバード君にライムちゃん。血をこのプレートに一滴垂らしたら登録完了です」
そう言われてプレートと針をさせ出された。
俺は、躊躇することなく針を刺してプレートに血を垂らす。
血を垂らしたプレートは、光って文字が表示される。
ソルバード Lv1 Fランク
職業:ー
ふむ、名前とレベルとランク及び職業が表示されるわけか。
思いにふけてると隣で針を持って泣きそうな顔でプルプル震えている小動物がいる。
「何やってんの?早いところ、血を垂らせよ」
「だって〜針を刺すのが怖いんだもん。それに痛いのは嫌だもん」
俺は、そっとライムから針を取り上げる。
「あっ!!!」
「ふぇえ?」
俺は、入り口の方を見て声を上げて指を刺した。それに釣られてライムも振り向く。
そそくさとライムの人差し指に針を刺してプレートに血を付着させた。
「うぅぅ、ソル君のバカーーーッ!」
不意打ちで血を採取したのがわかったライムは、ポカポカと俺の胸を叩いてくる。
痛くないんだけど〜なんかイラッとしたからデコピンをお見舞いした。あぅと可愛い声を上げながらおでこを押さえるライム。
「針刺すよりデコピンの方が痛いだろ?怒るなって。あうあうしてたくせに」
「だってぇ〜」
「それよりもういいだろ。お姉さん、はい」
ライムと俺の2人分のギルドカードを渡す。
「はい、無事確認しました。無理なく頑張って下さいね」
「ありがとう」
「ありがとう!お姉さん!」
ライムは、お姉さんに一生懸命手を振っていた。よし、置いて行こう。
「あぁ!ちょっと待ってよ〜〜〜」
その日の夜、俺はみんなが寝静まったのを確認して孤児院から出た。
目的地は、東の森。
都市に近いとはいえ、小さい町なので柵が簡易で子ども体型の俺にしては抜け出しやすく、簡単に町を抜け出せた。
「さて、レベリングでもしますかね」
俺は、【気配察知】【魔力察知】を発動させ周囲を探索する。
「あなた〜の指〜が〜♪」
気分が高揚して歌を歌う。
「神様〜どうかどうか〜♪むむ!魔物はっけ〜ん!」
【魔力察知】に魔物が引っ掛かった。
「距離にして50メートル。1匹だけかな?」
俺は、魔力を練りながら近付く。
視認出来るまで近付いて迷わず撃ち抜く。
「アクアヘッドショット」
ドサッ
倒れるのを確認して死体に近付く。
「ゴブリンか。魔法の精度も威力も申し分ないな。取り敢えず、魔石取ってと。アクアカッター。クリーン」
ゴブリンの死体を真っ二つにして魔石を回収する。
「燃やすのがマナーだったよね?蒼炎」
蒼い炎でゴブリンを跡形もなく燃やし尽くした。
その後、順調に狩り続けた。Lv5になるまでゴブリンを狩って孤児院に帰ったが、夜中に抜け出したことがバレるのであった。
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