阿部梅吉より あとがきに変えて
いうまでもないことだが、これは、完全なるフィクションである。もし、一部分であれ、現実に似ているとしても、それは偶然に過ぎない。そもそも、ここに書かれていることが、ほんの僅かでも、現実に起こりうると思ったとしたら、そりゃ私の腕が良いからだ。
高橋源一郎先生に敬意をこめて
《了》
■参考文献
『キャッチャー・イン・ザ・ライ』JDサリンジャー 二〇〇六年 白水社 31ページ
『書くことについて』スティーヴン・キング 二〇〇三年 小学館文庫
『さよならアメリカ』
『憂鬱なハスビーン』 朝比奈あすか 二〇〇六年 株式会社講談社
※2『(世界記録)』 横田創 二〇〇〇年 株式会社講談社
※3『箱男』安倍公房 1973年 株式会社新潮社
……………
■全体について 個人的にはあまりに自己解釈、自己弁護しすぎていると思う。ここにもう一つ何か「アンチ側」の視点が入れば大きく進歩できるのではと考えているが、ネタなし。手癖の詰め込みであるため、読者はうんざりするかもしれない。ただ、本作では徹底的に自分のケツ穴どころかその仲間で見えるくらい自己を掘り下げようと思った。12月に異世界物を書いていたのでその反動である。「書けることを書け」とスティーヴンキングが書いていたのに従った。
普段は書いているときに何も考えずに書くので、こうして振り返ると面白い。
しかし書いているときは、自分でも何を書いているのかわからない。ただ指を走らせているだけである。
あまりに薄っぺらく、覚悟がまだ足りない、子供のような文章だなあと思う。しかし、いちいち「俺は逃げも隠れもしないぞ」と小説で宣言するにあたり、自分らしいと思う。普通の人間はそんなことしなくても普通に戦っている。そんな普通の人間の視点も書きたい。
■引用を多くした理由として 読書が暴力的な行為であり、破壊と創造は常に一体だから、というだけの話である。結局のところそれはペンローズの階段に過ぎない。
箱女 阿部 梅吉 @abeumekichi
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